目が覚めたら産屋敷邸だった件。2

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貴方side


真菰｢……いくら階級が下だからといっても
女だから、という理由であなたはここまで下劣な発言ができるのですか。

それに。柱という上官がいながらも
そのように態度を個人個人変えることそのものがまず無礼だと思わないのですか。｣





その言葉に北清からは焦り、怒り、悔しみの味がした。




錆兎｢…詳しく話を聞かせてもらうぞ。｣


北清｢くっ…！クソッ…クソガッ…！！｣




そう言いながら北清はアオイちゃんと私を睨んだ。




私はアオイちゃんを背にまわし、前に立つ。




冨岡｢(この件についてお前に聞かなければいけないことがある。)…話をするぞ。｣




そう冨岡さんは言うと、北清の腕を取ろうとした、




が。



北清｢…ッなんなんだ！！柱にも見つかっちまったしどれもこれも全部！！！
お前のッッ…
お前みたいな糞餓鬼のせいだ！！！｣



私に向かって叫んだ北清は冨岡さんが腕を掴む前に走って屋敷から出ていった。




急いで水柱2人と真菰ちゃんが追いかけようとするが


『ま、待ってください！！』


それを止める。



……イレギュラーの私の事で柱が出るほどの騒ぎにはしたくない。

この先またなにかあったら大変だし、大切なみんなを巻き添えなんてしたくもない。



錆兎｢何故だ！！君は北清に殺すと言われたんだぞ！？
今あいつを野放しにしてはおけない！！｣



『し、下っ端の私が言うのもおこがましいのですが、！！
わ、私の事で騒ぎを大きなことにしたくないのです…。
あの人の素性はもう水柱様たちにも知られてしまったので
しばらくはもうこんなことないと思いますし…！！』


真菰｢だけど…｣



『お、お願い、します…！！
どうか、この事は無かったことに…！
そ、それと、今起きたことは内密にしてくださいませんでしょうか…』


頭を精一杯に下げ頼み込む。



(『…一か八か。でもこれを柱が見過ごしてくれるか…』)





しばらく沈黙がしたあと、口を開いたのは冨岡さんだった。



冨岡｢…わかった。｣


『！！』


冨岡さんからはしょうがないな、といった少し呆れたような味がしたが、同時に暖かい味も広がった。





錆兎｢義勇！！！？｣





真菰｢まあまあ、錆兎。こんなに小さい子が一生懸命頭下げてるんだし、
今回は見逃してあげたら？｣







私はおねがぃぃいいいいいッッッ！！！！と必死の顔(をしたつもり)で腰を折ったまま顔だけをあげ錆兎を見つめる。









錆兎｢…頭を上げろ。｣

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