愛が重いです規律委員長。

パンをください ページ15

やっと4時間目終わった......

パン...パンをください...


あまり頭の良くない私は
授業について行くのに必死だ

それなりに頭いいんだよなぁこの学校...

よく私受かったよ......


リュックからパンを取り出して机に置く



「いただきま「倉谷樹さんいますか」」

「うぇっ...」



ドアの前にいた女子が顔を真っ赤にして
私の方を指さす

まぁあの顔に迫られたらそうなるわな

「失礼します」

丁寧に一礼して教室に入ってくる規律委員長

正直言って逃げたい


「な、なんですか規律委員長」

「一緒に昼食でも、と思いまして」

「いや私パン持ってきてるんで...」

「それは知ってます」


なんで知ってるんだよ...


「屋上で食べませんか？昼休み中は開くんです」

「えぇ〜...」

断りたい。

だか周りの目を考えて欲しい

この学校の規律委員長はなぜか生徒会長と並ぶ
有名人なのだ

そんな人が沢山ある教室の中で
1年生の教室、ましてや地味な女子の元へ来て

気にならない生徒がいるだろうか


それにこの人マジでファンクラブがある

その名も【桐愛】(ｷﾘｱｲ)

ある一文を省略したもので...
正直聞かなければよかったと思っている


ここで断ってもきっと殺られる

...つーか行っても殺られるんじゃね


「(うわ...3年生の男子まで見に来てる...)」
珍しいんだろうなぁ


「樹さん、早く行きましょう」

ギャラリーたちを目を細くしてちらっと見た
規律委員長。

ギャラリー達が嫌なら
わざわざ私に構わなくていいのに...！！



はぁ...

「了解です...」

「！嬉しいです。早く行きましょう」

ふわっ、と笑顔になる規律委員長



「ギャァァアァァァアアァァア！！！！！！」

...あぁ、きっと桐愛の人達だろう。

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