今日:9 hit、昨日:2 hit、合計:48,086 hit
小|中|大
泣き虫な私 ページ7
¯¯¯
.
あれからいくつも歳を重ね、
私たちは、大人になってまた再会を果たしたのだ。
目の前の桃色の彼は
目が霞んでよく見えないけど、
少し皺が出てきた気がする。
「 · · · · · · ごめん、ごめんね、っ 」
泣く女は嫌い、
いつか、樹くんは京本先輩とそう話していた。
私は泣き虫だ、
そんな私は樹くんにとってさぞかったるい存在だろう。
「 · · · · · · さみぃから、どっか入ろう」
彼は私の涙には触れず、
手を引いて歩き出した。
もう、あの日履いていたお揃いのスニーカーは
履いていなかった。
私の視線に気づいた彼は
もう小さくなって履けないよ、と言って笑った。
.
¯¯¯
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
571人がお気に入り
571人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ