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お揃いのスニーカー ページ6
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母の入院手続きが終わり、
荷物を取りに家に変える。
「 · · · · · · なぁ、A、」
声の先には、
いつの日かお揃いで買ったスニーカーを履いた
樹くんが居た。
「 · · · お母さん、倒れたの、」
彼の、息を呑む音が聞こえた。
1年も待っててくれたうえに、
迎えに来て行けない?
なんだよそれ、
私が樹くんだったらそう思うとおもう。
でも樹くんは、
そっか とただ一言、優しく言って
制服の上に、彼のジャケットを被せて歩き出す。
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元気でな、
彼は私の家の前でそう言って、
来た道を戻って行った。
あの日から、
大好きだったこの島が
大嫌いな島へと変わった。
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