あの時の ページ12
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「 そういえば、樹が戻ってきたって聞いたんだけど。 」
さっきまで優しい顔で私に話しかけていた京本先輩は、急に表情を変えて口角が下がり、どこで聞いたのか樹くんの話題を口にした。
「 あ、帰って、来ました · · · 」
別に京本先輩は樹くんと仲良かったし、嘘つかなくてもいいかな、と思いそう言った。
でも何故か、今一緒に住んでいることは言えなかった。
「 ふーん、で、今 樹はとこにいるの? 」
私のその考えを見透かしたように京本先輩はそう告げる。
時々、私は京本先輩が怖く感じる時がある。
たまに笑顔なのに目が笑ってなかったり、
私を見据える瞳が光を宿してなかったり。
だから私は、体がすくんで次の言葉を発せなかった。
「 · · · 知らないならいいや、」
京本先輩はそう言うとまたいつもの笑顔に戻って、時計を見て帰るね、と言って去っていった。
私は身体の力がどっと抜けるのを感じ、カフェからしばらくの間出ることは出来ずにいた。
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皆様ご無沙汰しております。
いつもご愛読くださり、ありがとうございます♪
なかなか更新出来ずに、申し訳ありませんでした(;_;)
また更新を再開していこうと思っていますので、これからも宜しくお願い致します!
mii
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