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私は機嫌を悪くして土方さんの指差す方へ向かった。土方さんは剣を抜き、再びアジトに戻った。






「もう、あんなに怒る必要無いじゃない!!ですよね!!」

「まぁまぁ、落ち着いて…」

「っもう!私なんてどーでもよかったわけ!?」



そうやって愚痴っていると、自分の怪我の手当も終わり私の手当をしてくれた人が言った。

「逆だと思うよ?副長は不器用だから言えないだけで、本当は帰ってきてくれて嬉しいからそうやって言ってるんだろ」


「俺もそう思うよAちゃん」


救護班の人はニコニコして私に言う。
私はその意味に納得できなかったが、もし本当にそうだとしたら、と考えると顔が赤くなる。

アジトの中から聞こえてくる爆発音も無くなってきたし、そろそろ終わりの頃かなと思った。

私は貰ったタオルを羽織り、土方さんを探した。
すると、1人で壁にもたれ掛かりタバコを吸っている土方さんがいた。



「土方さん…?」



私は少しドキドキしながら土方さんへ近寄った。
すると、土方さんは私の頭をガシっと掴み抱き寄せた。



「ひ、土方、さ」
「喋んな」
「…」




「…無事で、良かった」


少し躊躇った様に出した低い声。
その声がやけに胸に響くような気がした。
目の前がぼやけて、涙が零れた。
私が声を上げて泣き出すと、土方さんは徐々に抱きしめる力を強くした。
しばらくすると、私はそのまま意識を無くした。



________







「起きたかィ」




目を薄く開け、声の聞こえる方を向くと憎たらしい栗色頭が見えた。


「アンタの声を最初に聞くなんて私なんか悪いことしたかな」

「チャイナより憎たらしいぜィ」

「銀髪野郎より気持ち悪い」



暫く沈黙が続いた。
私はその間に自分のいる場所が病院である事を把握した。



「おい、A」


「なんですか」


「なんで、俺たちに言わなかったんでィ」


「あんたらに出来るだけ迷惑かけたくなかった」


「俺に散々悪口叩いといて今更それかィ?」


「…土方さんは何処」


私はガムで風船を膨らませた総悟に言う。
すると総悟は風船を口に戻し、またクチャクチャと噛むのかと思いきや。



「なんでお前は土方さんばっかりなんでィ…」


「…は」


「みんなして、アイツの何処がいいってんだよ」


「何が言いたいの…?」


「やっぱ気に食わねェ…」



総悟はベッドの横にあるゴミ箱を蹴り上げるとどこかへ行ってしまった。

「総悟…?」

誰も居ない病室に問いかけた。

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唐辛子の民(プロフ) - 雨さん» ありがとうございます! (2018年8月8日 14時) (レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子の民(プロフ) - みゃる猫さん» はい!出来れば甘々にしたいです笑 土方さんにももっと甘えて貰います(`ω´) (2018年8月8日 14時) (レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子の民(プロフ) - 零さん» うわお!!ごめんなさい!! (2018年8月8日 14時) (レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続編お願いします!! (2018年8月8日 6時) (レス) id: cd068f5c5f (このIDを非表示/違反報告)
みゃる猫(プロフ) - 続編とても楽しみです!!少しだけ大人になった夢主ちゃんも見れるのかな…?楽しみに待ってます( ー`дー´)キリッ (2018年8月8日 3時) (レス) id: 3492e1957d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:唐辛子の民 | 作成日時:2018年4月18日 19時

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