二十 ページ25
「何をして欲しいか、だが...」
「お前にはこいつを連れてきてもらいたい。」
写真で見せたのは、彼。
「土方、君」
「あぁ、俺達ゃそいつに舐めた口聞かれちまったよ?だからお前のついでに、な」
...ついで?ふざけるな
「いやだって、言ったら?」
男はまたニヤッとする。
「お前にも、風雅と同じ目にあってもらう。」
「吸血病になるだけ?」
「いや、GPSを付けて注射を打ったあとに、道場に向かってもらう」
つまり...
道場で誰かの血を吸う事に?
「途中で逃げたら?」
「道場を燃やす。」
私に利益になることなんて何も無いじゃない。
あぁ、最悪だ。
でも、どちらにしろ道場には帰らないといけない。
「...わかりました。土方十四郎を連れてきます」
「軽い女でよかったよ」
私はGPSを腕に取れないようにつけられた。
私は、こいつらのアジトであろうところから出た。
何故か、途中から冷静になった。
頭を回らそうと必死だった。
「髪紐...」
あぁ、早く会いたい。
今、何してるんだろう。
ちなみに私の作戦は、とにかくこの事を道場のみんなに伝える事。
私は道場のみんなを信じている。
自惚れている訳では無いけど、それぞれ信じている。
「ただいまー!!!!」
急いで顔を出したのは近藤さんだった。
とても私より大人とは思えない笑顔。
「Aちゃん!おかえり!!!!」
そしてまた、急いで麩を開け顔を出したのは彼。
すこし驚いた顔で、呟く。
「A...」
「ただいま。土方君。」
私が笑うと、彼も少し笑った。
「あぁ、おかえり。」
辺りを見渡して、彼は私に手招きした。
近くに行くと小声で耳元で囁いた。
「今みんな疲れきって寝ちまってる」
「私の大変さは分かりましたか?」
「嫌になるくらいわかったよ」
「それはありがたい」
またいつもの彼の横顔を見ながら、こうして縁側で話すことが出来る。
でも、あの事を話すのがまだだった。
「あのね...」
「ん?」
「Aちゃん!!!!!!お茶入れてきたよー!!!」
「あっ、ありがとうございます」
「おい、A...」
「あ、後ででいいの」
「そうかよ」
彼は少し不機嫌そうな顔をして、持ってきたお茶を一口のんだ。
私、これ言えるかな。
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唐辛子の民(プロフ) - 愛音さん» ありがとうございます! (2018年2月25日 23時) (レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
愛音(プロフ) - 唐辛子の民さん» まさかそこまで言って頂けるとは…。とても嬉しいです!ありがとうございます。これからも見に来ますね。陰ながら応援してます! (2018年2月25日 22時) (レス) id: 8d78b160ba (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子の民(プロフ) - 愛音さん» まっ、まさかっ!?あの愛音様!?いつも見させていただいてます!こんな方に見ていただけるなんて何たる光栄!ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2018年2月25日 22時) (レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子の民(プロフ) - まかろんさん» いやもう私もなんでこんなに伸びてるのかわかりませんよ。w多分私は神でも天才でも無いです。なんかこんなに褒めていただくと照れますね。w楽しんでいただき何よりです!更新がんばります!よろしくお願いします! (2018年2月25日 17時) (レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
まかろん(プロフ) - 後れ馳せながら読ませていただきました。あなた様は天才ですか、神ですか、どっちですか。あ、秀才なんですかね。なんでこんな面白い小説書けるんですか、その文才分けてください。神は1人に二物も与えるんですね。楽しみにしてるので更新頑張って下さい! (2018年2月25日 15時) (レス) id: 8aa890658c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:唐辛子の民 | 作成日時:2018年2月24日 5時