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「A〜頼んだ〜!」
「A〜」
そして、バトンを渡すついでのように総悟が私の耳元で囁いた一言。
「汗でブラジャー透けてんぜィ、スポブラ買ってやろーかィ?」
「死ねェェェェェェェェェェェェ!!」
私は総悟の腕を掴みそのまま投げ飛ばした。
1位のチームの走者に当たって、そのまま2位のチームがこけたとか、そんなのは知らない。
「死ねA!!!!」
その後、また総悟のバズーカが飛んできたけど避けれたから気にしない。
「お題…か、かっこいい人やと」
総悟なんて今の状況で連れていけば殺される。
てことはやっぱり…
「土方さん土方さん!」
「あ?」
「ちょ、来てください!走りますよ!」
「んで俺なんだよ、題はなんなんだ見せろ」
「ちょ、ちょっと」
私は手に持ったお題を土方さんから乱暴に取られた。
「…こ、これなら総悟連れていけばいいだろーが」
土方さんは少し顔を赤くした。
「今行ったら殺される!1位と2位が気絶してるあいだに行きますよ!」
「お、俺は」
「早く!!ほら1位と2位起きたよ!」
土方さんは溜息をついて私を担いだ。
「土方さん!これじゃ…」
「黙れ、早く行くんだろ」
残り半分近くあるグラウンドを走る土方さんに抵抗せずに担がれていると、目線の先から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「死ねィA土方ァァァァァァァァァ!!」
「土方さん避けてェェェェェェ!!!」
「んなもん出来るわけねェだろーが!!」
なんとかカーブを曲がり、運良く避けれたが次打たれれば即死確定だ。
バズーカのせいで差も詰められているし、土方さんも私を担いで走っている訳だから必死だ。
「Z組ゴールです!!優勝はZ組!!」
「…ったく、んで俺なんだよ」
「そ、それは土方さんがかっこいいからです」
すると土方さんはまた顔を赤くした。
汗も少しかいていてなんだか色っぽかった。
隊服の上着は客席に置いてきたみたいで、カッターシャツの上のボタンは2つ開けていた。
「(直視出来ないし…)」
すると放送部からインタビューを受けた。
「お題はなんだったのでしょうか?」
「えと…か、かっこいい人…?で、す」
そう言うとなんだか冷やかしのような声があがった。
ただ、それと同時に色んな視線がグサッと刺さる。
「どんな所がかっこいいと思いますか?」
「どんな所…?」
顔だってかっこいいし、性格だってかっこいい。
すなわち…
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唐辛子の民(プロフ) - な、な、なんと...全て読んでくださるなど天使ですか、神ですか?あ、仏ですか。了解しました。応援ありがとございますゥゥゥゥ!!頑張りやすゥゥゥゥ!!! (2018年8月21日 3時) (レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
こくろん(プロフ) - 初めて唐辛子の民さんの作品を読みました!もう面白くって作品全て読んじゃいましたw応援してます!頑張ってください! (2018年8月20日 17時) (レス) id: 0640f47a0f (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子の民(プロフ) - カラ松ガールさん» 愛してます。ありがとうございます。嫉妬系大好きでございます。リクエストありがとうございます!では、早速作成してきます! (2018年8月16日 23時) (レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール - 過激ですかね。。。すいません。 (2018年8月16日 23時) (レス) id: 146ccfef01 (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール - 土方さんが夢主の部屋に入った時、夢主が床どんされてる状況を見て嫉妬してしまう土方さんがみたいです! (2018年8月16日 23時) (レス) id: 146ccfef01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:唐辛子の民 | 作成日時:2018年8月12日 23時