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「テンパセンサーガハンノウシマシタ」
「だから」
「テンパセンサーガハンノウシマシタ」
「…おい土方」
「テンパセンサーガハンノウシマシタ〜」
「お前までボケに回るのかよ!?あァ!?」
*
「ところで、土方さん」
「なんだ」
「体育祭来るんですか?」
「何だ、行かなくていいのか?」
「いやダメですよ来てください」
「連れて行ける奴ァ連れて行くが」
筆を動かす土方さんに私は携帯をいじりながら話しかける。
お互い声は何の感情も内容な声で全て棒読みだがなんだか意思は通じている。
「A!!!」
「どうしたんですか近藤さんそんなにテンション上がって」
「カメラ買ってきた!」
「お父さんかよ」
部屋に入ってきた近藤さんはニコニコしながら私にデジカメを見せた。
撮られるのってなんか恥ずかしいし。
「…いい所撮ってもらわないとですね」
「おう!頑張れよ!」
「期待には答えたいですけど…」
「ん?どうした?」
「あの、カメラ総悟にだけは渡さないで下さい」
そう言うと近藤さんはハテナを浮かべた。
「とにかく…」
「俺にカメラを渡さなければいいんでさァ…
なァ…?」
「う、う、ん、そ、そうっ!絶対に、わ、たたさないで!」
総悟の黒い笑顔に私は冷や汗を流す。
ヤバい、死んだ。絶対に変なの撮られる。
「A、どんまい」
「土方さんんんんんんん…!」
*
当日
「おはよ」
「おはよー」
なんだか体育祭の朝というのは少し新鮮だ。
なんというか、空気が美味しいというか。
「副長さん来るの?」
「まーね…参観の時の3人組と他何人かで来るんじゃない?」
「またキャーキャーなるね」
「はは、呆れるよね」
由真が私にそう言うと、本番の時間が近付いてきた。
「そろそろ出よーか」
「へい」
*
選手宣誓が終わり、いよいよ。
「準備運動です」
「チッ」
ラジオ体操?んなもんする意味あるの?
朝から少しイライラする音楽を聴いて体操をする。
その間に土方さんを探していると、大きく手を振った近藤さんが居た。
しかもデジカメを持って。
「(辞めてェェ!ラジオ体操とかとんないで!?)」
すると横から総悟が万円の笑で私を見る。
「(こんのクソガキィィィィ!!)」
やっとラジオ体操が終わり、いよいよ最初の種目だ。
運悪く私がでる。
「2番、3年女子が行います。棒引きです
3年女子は準備してください」
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唐辛子の民(プロフ) - な、な、なんと...全て読んでくださるなど天使ですか、神ですか?あ、仏ですか。了解しました。応援ありがとございますゥゥゥゥ!!頑張りやすゥゥゥゥ!!! (2018年8月21日 3時) (レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
こくろん(プロフ) - 初めて唐辛子の民さんの作品を読みました!もう面白くって作品全て読んじゃいましたw応援してます!頑張ってください! (2018年8月20日 17時) (レス) id: 0640f47a0f (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子の民(プロフ) - カラ松ガールさん» 愛してます。ありがとうございます。嫉妬系大好きでございます。リクエストありがとうございます!では、早速作成してきます! (2018年8月16日 23時) (レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール - 過激ですかね。。。すいません。 (2018年8月16日 23時) (レス) id: 146ccfef01 (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール - 土方さんが夢主の部屋に入った時、夢主が床どんされてる状況を見て嫉妬してしまう土方さんがみたいです! (2018年8月16日 23時) (レス) id: 146ccfef01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:唐辛子の民 | 作成日時:2018年8月12日 23時