反 抗 期 少 女 と 警 察 の お 話 。【土方十四郎】

27 ページ27

土方side



「…」
「…」

「何か喋れよ」

「お前がな」

「…」
「…」



「土方さん！！」
「銀さん！！」



暫く謎の窮屈感を味わっていると、メガネとAが来た。

「BLじゃないんですからしっかり私とイチャイチャして下さい」

「うるせェな…」

「この花火綺麗です！土方さん！見てみてこれ！」

「おう…」


幼いガキみたいな反応をするAが内心可愛くてしょうがなくて、少し顔を伏せた。

万事屋は少しニヤッとして俺に言った。


「照れてやんの」

「うるせぇ、だから天パなんだよ腐れ天パ」

「うっせーなニコチン中毒」



「…もう、なんでそーやってすぐ喧嘩するの？」

「本当ですよ、僕も呆れます」



「「すまねェ」」


「揃った」

「揃うのになんで喧嘩すんのか…」


少し顔を赤くした2人に私と新八君は笑顔を向けた。
だんだん静かになった花火を惜しく思い、バケツに入れると次の花火を手に取った。


「あれ、何ですかこの花火」

「…そりゃ線香花火だ、落ちなかったら願いが叶うらしいぜ」

「願いか…」

「おう」


＿＿＿＿＿宿題が終わ


「あ」
「あ」






花火は音も立てずに落ちた。
まだ願い事願ってた最中なのに。


「ひ、土方さんやって下さい！」

「…おう」


土方さんは線香花火を手に取り、火をつける。



「…」

「あ」



見事に落ちた。
そりゃそうだよね、クソムズいもん。


「銀さん凄いですね！！」

「よっしゃァァァい！億万長者だァァァい！」



銀さんは落ちずに終わったらしい。
そもそも、こんな事して願いが叶うなんて有り得ないよ。


「土方さんは何お願いしてたんですか？」

「…なんでもいいだろ」

「もう、ケチ」







*



「お妙さん、今日はありがとうございました。」

「ごめんなさいね、少し散らかしてしまって」

「いえ、こっちで片付けますんで」

「…それにしても、一升瓶があんなに空いちゃうなんて」



花火だけれじゃ、と思って少しつまみを出して見れば辺りには一升瓶が何本も転がっていた。
総悟は未成年の癖して飲むし、近藤さんは何故か全裸だし。
ちょっとあまりにも見れなかったから結さんに毛布かけてもらったんだけどね。


銀さんも寝ちゃって、神楽ちゃんまでご飯を食べすぎて寝てしまった。


「起こすわけにも行かないしなぁ」


私は苦笑いをいびきをかいた彼らに向けた。
するとお妙さんが言う。


「片付け手伝うから今晩は銀さん達寝かせてあげてくれる？」

28→←26

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す