26 ページ26
*
何時になったら雨になるんだろう。
日焼け止めも無くなっていくし、そろそろ曇ってもいいだろうと空を睨みつけた。
「あ、神楽ちゃん」
「おうヨ！久々アルな！」
「お妙さん、でしたっけ。いつもうちの上司が御迷惑おかけしてます。」
「いえいえ、しっかりと私が教育してますから」
「は、はぁ…。お二人は何を？」
「花火職人のお客さんが店に来て、手持ち花火凄い貰っちゃったのよね…」
「手持ち花火…？」
「…あ、姉御！真選組でやればいいネ！そしたらそれもいい感じに出来るアル！」
「いい感じ…全然、ウチは大丈夫だと思いますよ」
「じゃあ、少しお邪魔させてもらうわね」
「はい、いつでも来て下さい。」
*
私はそれを土方さんに報告した。
少し勘づいては居たんだけど、案の定怒り気味で私に言う。
「ったく…断ってきたらよかったものを」
「何、チャイナも来るんだろィ？断ってこい」
「なんでよ！手持ち花火やろうよ！」
「近藤さんは喜ぶかもしんねーが…」
「俺らはなんも嬉しくねェんでィ」
「でも、もう来て下さいって言っちゃったし
お妙さんに」
「…駄目だ」
土方さんと総悟はその瞬間頭を抱えて溜息をした。
この2人が噛み合うなんてなんてすごい事を成し遂げたんだ、私。
*
「なんでてめェがここにいんだよ…」
「あァ！？なんで来ちゃいけねェんだオラ！」
土方さんと銀さんは低レベルな口喧嘩。
神楽ちゃんと総悟は無言で殴り合い。
「お妙さーんー！！花火一緒にやりましょう！！」
「あら、真選組の屯所にゴリラなんて紛れ込んじゃってますよ」
「1人だ…うぅ、ぼっちだよ」
そりゃそうだよね、あんな天敵同士そりゃ喧嘩するよね。
「Aさん、お久しぶりです」
「…新八君！」
「ちょっ、Aさん！？」
声が裏返った新八君。
それは私が抱きしめてびっくりしているからであろう。
年下だから下心は無いし、浮気じゃない。
それな土方さんだって銀さんと浮気してるもんね。
「…凄い、綺麗だね」
「Aさんはやった事無いんですか？」
「うん、やってるのを見た事しか…」
「…あれ、みんな静かになったと思えばちゃんと花火してるんだね」
真選組の隊士も庭に集まって花火を手に持っていた。
さっきまで喧嘩していたあの3組もお尻をつけずに座って、花火を見ていた。
銀さんと土方さんとかなんか可愛い。
「浮気はアカン！新八君！銀さんと土方さんの元へ向かうぞ！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 87人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
唐辛子の民(プロフ) - な、な、なんと...全て読んでくださるなど天使ですか、神ですか？あ、仏ですか。了解しました。応援ありがとございますゥゥゥゥ！！頑張りやすゥゥゥゥ！！！ (2018年8月21日 3時) (
レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
こくろん(プロフ) - 初めて唐辛子の民さんの作品を読みました！もう面白くって作品全て読んじゃいましたw応援してます！頑張ってください！ (2018年8月20日 17時) (レス) id: 0640f47a0f (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子の民(プロフ) - カラ松ガールさん» 愛してます。ありがとうございます。嫉妬系大好きでございます。リクエストありがとうございます！では、早速作成してきます！ (2018年8月16日 23時) (レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール - 過激ですかね。。。すいません。 (2018年8月16日 23時) (レス) id: 146ccfef01 (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール - 土方さんが夢主の部屋に入った時、夢主が床どんされてる状況を見て嫉妬してしまう土方さんがみたいです！ (2018年8月16日 23時) (レス) id: 146ccfef01 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：唐辛子の民 | 作成日時：2018年8月12日 23時
