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「そこをどきなさい」


佐々木の銃が1発、土方さんに向けて打たれる。
裂けても切られる。
避けなければ撃たれる。

「土方さんっ!!!!」


一瞬辺りを殺気で覆って、その瞬間有り得ないスピードで私の視界から佐々木と土方さんが消えた。



「な、何が…」



後ろに振り向くと、佐々木の肩を差し壁に打ち付けている土方さん。


「てめぇは…そうして飾られてんのがお似合いだぜ…汚ぇ薔薇よ
ここにはてめぇらの咲く花畑なんてねぇよ」


「本当に呆れる人ですね、土方さん…
事件の収束より市民の安全が大事だ?
いえ、あなたは私情を優先しただけだ
貴方が救いたがっているのは我が愚弟などでは無い。土方家の可哀想な愚弟だ」



「…佐々」
「Aちゃん、待て」

結さんは私の肩を抑えて、頭を撫でた

「今は副長達の戦いだ、佐々木の言い分には少し目を瞑ってくれ」

「結さん…」




「歯車はただ回るだけです。時間切れですよ土方さん」


浪士達の方から叫び声が聞こえて、見廻り組は到着した様子だった。
このままじゃテツが殺られる。



「…Aちゃん、おいで。暫く車に居よう」

「行かなきゃ…土方さんが!」

「副長なら大丈夫だから、早く乗ろう」

「あんな体力じゃ無茶だよ!!」

「…副長が好きなら、信じてあげてくれ」

「でも!」

「副長だって多少は見栄を張ってるんだ!!
そんなの俺らにだって分かる!!」

「っ…」


結さんは私を真剣な目で見つめた。
周りのみんなも私を真剣な目で見つめていた。



「副長はAちゃんの前だけでは強く居ようとしてるんだ…弱い所は決して見せないつもりなんだ。
だから、君はここに居てくれ
副長にもプライドくらいある…
分かってくれるよね…?」



「…うん、待ってる」



車に乗った私は、スマホを取り出して新着メールを開いた。


.

全員出動で居ないんで
裏口から入ってくれ。

.




土方さんだった。




.

はい、必ず戻ってきて下さい。

.




見ないなんて分かりきったメールを送って、私は眠りについた。

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唐辛子の民(プロフ) - な、な、なんと...全て読んでくださるなど天使ですか、神ですか?あ、仏ですか。了解しました。応援ありがとございますゥゥゥゥ!!頑張りやすゥゥゥゥ!!! (2018年8月21日 3時) (レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
こくろん(プロフ) - 初めて唐辛子の民さんの作品を読みました!もう面白くって作品全て読んじゃいましたw応援してます!頑張ってください! (2018年8月20日 17時) (レス) id: 0640f47a0f (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子の民(プロフ) - カラ松ガールさん» 愛してます。ありがとうございます。嫉妬系大好きでございます。リクエストありがとうございます!では、早速作成してきます! (2018年8月16日 23時) (レス) id: 7066b21a8f (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール - 過激ですかね。。。すいません。 (2018年8月16日 23時) (レス) id: 146ccfef01 (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール - 土方さんが夢主の部屋に入った時、夢主が床どんされてる状況を見て嫉妬してしまう土方さんがみたいです! (2018年8月16日 23時) (レス) id: 146ccfef01 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:唐辛子の民 | 作成日時:2018年8月12日 23時

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