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コンプレックス10 ページ12

すると、北斗さんはポケットからスマホを取りだし何かを打ち込んだ。それが終わると私に向き直った
北斗「友也に連絡したからすぐ来ると思うぞ。それより、理由聞いてもいいか?」
そんな大それた理由なんてない。ただ、どうしていいか分からなくなっただけ
『大したことじゃないので気にしないでください』
スバル「遠慮しなくていいよ?」
『本当に気にしなくて大丈夫です』
その後も何度か同じようなやり取りをしていたが、友也くんが来て一時中断
北斗「ならいいが、あまり溜め込みすぎるなよ?」
最終的には北斗さんのこの言葉で終わり、北斗さんと明星先輩はその場を後にした
友也「急に教室から出てくから驚いただろ!全然見つかんないし心配した…」
『ごめん』
友也「北斗先輩達も聞いてたけど、理由は?話したくないなら無理にとは言わないけど」
『話したくないんじゃない。大したことじゃないから言わなくてもいい』
友也「理由に大きいも小さいもないよ。せめて俺だけにはなんでも話して?」
『わかった』
友也「ゆっくり話せる所に移動しよっか?」
そう言って、手を差し伸べてくれた。私はすんなりとそれを受け取り、友也くんに着いて行った。案内された場所はガーデンテラスという場所らしい。放課後だからなのかあまり人がいない。2人がけの席に向かい合わせで座った
友也「もう一度聞くけど、突然教室を出てった理由は?」
『どうすればいいのか分かんなかった』
友也「えっ?」
目をぱちくりさせて驚く友也くん
『私、今まで人に褒められたことなんてなかったから、さっき皆んなに褒められてどうすればいいのか分かんなくて、つい俯いてしまったら皆んなシーンとしちゃって怖くなっちゃって…』
話してる途中から泣きそうになってしまった
友也「そっか。分かったから一旦落ち着こう?」
席を立って私の隣に立ったと思ったら抱きしめられた。それと同時に耐えてた涙が溢れ出す。涙が止まるまで友也くんは落ち着かせるように私の背中をトントンと優しく叩いてくれていた

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作者名:M-M-N | 作成日時:2020年3月5日 11時

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