8話 ページ10
英智｢Aちゃん、あんずの今日の予定って確か何も無いよね？｣
渉｢もしや、英智もあんずさんに会いたくなってしまいました？｣
英智｢目の前で見せ付けられたら、恋しくなるよ｣
『確かに休みですけど、あんずの事ですし休みでもESに来てそうですけど。探します？』
英智｢いや、何処にいるか大体検討はついてるから大丈夫だよ｣
そう言って部屋を出て行く英智先輩に続いて私とわたるんも部屋を出た。迷いなく歩いて行く英智先輩に着いていくとたどり着いた場所は空中庭園だった
英智｢やっぱりここにいた｣
あんず｢英智くん！？Aと渉先輩も…。でも、今日って確か…｣
英智｢抜け出して来たんだ。あんな空間に居ても居心地悪いしね｣
英智先輩に続けて私も付け加えた
『わたるんにもあんずにも悪いことしてる気分になるし』
あんず｢Aは何も悪いことなんてしてないよ｣
あんずは私の両手をしっかり握って真っ直ぐな目で言った
使用人｢英智様、A様！こちらにいらしたんですね。そろそろお時間ですのでお戻りください。出入口にお車を用意しましたので下でお待ちしております｣
急に黒いスーツを来た男性が割り込んで来て私達は驚いて固まってしまった
英智｢わかった。すぐ行く｣
英智先輩の冷たい声で言い放つと男性はその場を去った
英智｢時間切れだ。また明日ね、あんず｣
『わたるんも残りの仕事頑張ってね』
私と英智先輩は2人にそう言い残して先程の場所へと戻った。戻ると親達に何故ESビルにいたのかと問い詰められる。私が答えられずに黙っていると英智先輩が口を開いた
英智｢ライブ映像見てたら僕の仲間をAちゃんに紹介したくなっちゃって。今後も関わってく人達だから早めに知り合っといて損は無いでしょ？｣
嘘をツラツラと並べて適当な物語を造る英智先輩の背中を私は尊敬半分呆れ半分で見ていた
『英智先輩のでっち上げ物語、よく出来てましたね』
また部屋の一室に2人きりになり、私が口を開く
英智｢褒められてるのかな？｣
『呆れながらも褒めてるつもりです』
英智｢ありがとう。でも、君たちを守る為には本当の事は言えないし、立場的にも僕が何とかしないと｣
『気を負い過ぎないでください。私に出来ることなら何でもしますから遠慮しないで頼ってください！』
英智｢うん。信頼してるよ、プロデューサー｣
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作者名：M-M-N | 作成日時：2021年6月27日 17時
