親友の彼氏が私の許嫁！？【日々樹渉】 (ページ8)

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6話ページ8

気が付けばもうお見合いの日。正直、逃げ出したい気持ちでいっぱい
父｢もうすぐ天祥院さんが到着するそうだ｣
お見合いの時間は刻々と迫って来る。気を緩めると今にでも泣いてしまいそう。涙が零れそうなのを我慢してると部屋の戸が開いた
父｢天祥院さん、ご無沙汰しております。お待ちしておりました｣
天祥院父｢こちらこそお待たせしてしまいましたね｣
父親同士で堅苦しい挨拶を交わす。それを聞き流していたら父に呼ばれた
父｢A、こちらが将来Aの旦那さんになる天祥院英智さんだ。ご挨拶しなさい｣
『初めまして、和泉Aです。よろしくお願いします』
英智｢僕は天祥院英智。こちらこそよろしくね｣
お互い自己紹介すれば勝手にお見合いは進んでいった。｢あとは若い2人で｣の言葉を合図に両親達が部屋を出て行く
『はぁ…疲れた』
英智｢大分気を使ってたんだね。ここからは誰も見てないしいつも通りでいいよ｣
『ありがとうございます。…英智先輩は疲れないんですか？』
英智｢僕は家のパーティとかで慣れてるからね｣
英智先輩といつものように、とまではいかないけど他愛のない話をする
母｢A、英智さんはアイドルやってるらしくてライブ映像見せてくださるらいわ。英智さんのご家族の方が場所を用意してくださったから2人で観ておいで｣
そう言われて通された一室には大きなスクリーンと2人がけのソファがあった
英智｢観る？｣
『せっかくだし観たいです。客観的に観たら新たな発見があるかもですし！』
英智｢ふふ、ライブ映像を観るって言った瞬間、プロデューサーの目になっちゃったね｣
英智先輩がセットしてくれてる間もお見合いの事なんか忘れて、私の頭の中はfineのプロデュースの事でいっぱいだった
『ここの振り、桃李くんこの位置だと英智先輩の影に隠れちゃうかも。もうちょっと余裕が欲しいかな』
『英智先輩、こっからこっちに移動するの大変そう。体力の問題もあるし立ち位置工夫しないと』
『弓弦くん、ここは桃李くんとの2人の見せ場なのに桃李くんを目立たせようとして一歩引いてる感じがする』
『あ、ここは…』
英智｢Aちゃん。今はプロデュースの事は忘れてファンとして観て欲しいな｣
プロデュースの事に夢中になっていた事に英智先輩の言葉で気付く