親友の彼氏が私の許嫁！？【日々樹渉】 (ページ3)

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1話ページ3

今日も今日とて仕事を終え帰宅した
父｢A、話があるから荷物置いたらリビングに来てくれ｣
深刻そうな顔で言う父に｢分かった｣と短く返事をする
父｢実は、父さんの会社が潰れそうなんだ｣
母は事前に知らされていたのかあまり驚いた様子はない
父｢でも、一つだけそれを免れる方法があるんだ｣
『何？』
父｢天祥院財閥って知ってるだろ？そこの当主様がAを自分の息子の嫁にくれれば助けてくれると仰ったんだ｣
『えっ…』
父｢頼む！娘を売るようなマネはしたくないが、俺達が今後生きてくためにはそれしかないんだ！｣
『ふざけないで！！』
そう言い残して私は部屋に閉じこもった
そう、これが私達を引き裂く原因
私とわたるんは付き合ってる。あんずと英智先輩も付き合ってる。そこに突如突きつけられた、｢私が英智先輩の許嫁になる｣と言う条件

翌日、日が昇る前に目が覚める。頭では先日の事がぐるぐると回っていて何も考えられない。しかし、体は勝手に動いていた。私が向かったのは星奏館。そして、門の所にいた人影に向かって歩みを進める
『あんず、わたるん、こんな朝方に呼び出してごめん。英智先輩もすみません』
あんず｢大丈夫だよ！気にしないで！｣
渉｢お気になさらず！貴方の為なら24時間365日いつでも応じますよ☆｣
英智｢要件はだいたい分かってるよ。ESの会議室にでも行こっか。この時間ならまだ誰もいないから大丈夫｣
英智先輩も家の方から聞かされたのであろう。凄く居心地が悪そうな顔をしてる。その反面、当たり前だがあんずとわたるんは何も分かってない様子