#37 ページ37
side裕太
裕「どしたん？何があったか言える？」
涼「んんっ…(泣)」
だいぶ落ち着いてきたとはいえ、なかなか涙は止まらない。
そんな涼太くんの背中をさすりながら、焦ることなく次の言葉を待つ。
涼「…っ、めっ…みたっ…」
裕「夢？」
涼「んっ…怖かった、(泣)」
裕「そっかそっか。それはしんどいなぁ」
夢。
きっとそれは、幸せなものなんかじゃなくて。
苦しい、辛い悪夢。
裕「まだ怖い？」
涼「…っゎ、かった…けど、ゆっ、たくっ…の、声、してっ…」
裕「うん、うん」
涼「んでっ…起きたらっ…ゆーたくっ…いてっ…(泣)」
裕「そっか。いっぱい涼太くんのこと呼んでん。ちゃんと聞こえてた？」
涼「んっ……(泣)」
裕「それは良かった」
少しだけギュッと力を込めて抱きしめると、それに応えるように抱きしめ返してくれる。
コンコンッ…
涼「っ！」
看護師「失礼します」
裕「っと、ビックリしたなぁ。大丈夫やで…はい、何ですか？」
涼太くんを抱きしめていると、突然ドアのノックの音とともに、看護師さんが入ってくる。
もしかしたら悪夢と何か繋がってしまったのか。
ビクッと身体を揺らし、ギュッと抱きついてくる涼太くん。
優しく背中を撫でてあげながら、看護師さんの方を向く。
看護師「あ、起きてらっしゃいましたか。電気が付いていたので、就寝されていたら消灯しようかと思いまして」
裕「あぁ、すみません。僕が責任持って消しますから、ちょっと付けたままでも良いですか？」
言われてみれば、今は深夜。
病院で、ましてや入院患者の病棟はすっかり消灯時間を過ぎていた。
それでも、今すぐに消すことはできなかった。
まだ、涼太くんは大丈夫じゃないから。
看護師「はい、大丈夫ですよ。それでは失礼します」
裕「はい、ありがとうございます」
さすが看護師さん、といったところだろうか。
それだけ会話をすると、すぐに出て行ってくれて。
また涼太くんと2人っきり。
裕「もう大丈夫やで。びっくりしたなぁ…あれ、」
看護師さんと話してる間も、涼太くんを抱きしめていた。
するとどうやら、腕の中で眠ってしまったようで。
裕「おやすみ、涼太くん」
幸せな夢が見れますように。
そう願って、涼太くんのおでこに自分のおでこをコツンと当てた。
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りさ - 新作楽しみにしてます(*^-^*) (2021年11月15日 3時) (
レス) @page50 id: 96e86ff224 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめか(プロフ) - 下書きの公開楽しみです😊✨ (2021年11月13日 18時) (レス) id: e790979a11 (このIDを非表示/違反報告)
葡萄 - お父さんがめんさん、お兄ちゃんが亜嵐か、裕太かがいいです (2021年11月2日 12時) (レス) @page50 id: 9560844fb8 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 涼太くんがいいです(*^-^*)新作楽しみにしてます(*^-^*) (2021年10月31日 3時) (レス) @page50 id: e43e150c6b (このIDを非表示/違反報告)
さらん - あらんくんがいいです (2021年10月29日 11時) (レス) @page48 id: d9f6645eb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：jdhchebbdn | 作成日時：2021年8月7日 21時
