【ディズニー/カーズ】優勝カップをあなたに【disney/cars】

８話 ページ9

しばらく進んだ所でパトカーのサイレンと聞き慣れた声が聞こえてきた。
もしやと思いスピードを上げる。

『！灯りがともってる。町、かな…？』

思った通り、灯りのともったその場所は少し…かなり錆びれた町のようだ。抉れた道路の真ん中に吊るされるようにして気絶していたのは彼だった。

『え…どういう状況なの？ライトニング？』

「君、こいつの知り合いかね？」

『はい、そうです。もしかして、彼の仕業でしょうか…』

荒れ果てた辺りを見渡すように言えば頷く警察官。抉れた道路も、散乱したタイヤも、絡まった有刺鉄線も全て彼がしてしまったらしい。
警察官は、彼をゆっくりと下ろし車止めをつけるとそのままレッカーしていく。

「スピード違反、その他諸々で逮捕だ。このまま拘束するがいいかね？」

『わかりました…』

警察官に言われたらイエスと言うしかないだろう。後ろをついて行きつつ、取り敢えずマックに連絡をしようと思ってインカムを探すも見つからない。先ほど何処かで落としたようで項垂れるが、仕方ないと割り切り携帯から電話をかけるも繋がらない。画面には圏外の文字。

『うそ、でしょ…？』

連絡手段を失いあるのはメモ帳とお財布のみ、そして彼の逮捕…これからどうしよう。

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