６話 ページ7
マックと二人で待ち合わせ場所に移動しながら次のレースについて考える。
前のあの人ならやってもらえるだろうか…いや、でもそれなら彼女の方が…もう一度やってもらえないか聞いてみよう…
なんて呟いていたら彼が姿を見せた。
「あれ、トレーラーは？ねえ、早く行こう？」
急に現れた彼は眉が寄っている。どうやら他の選手…多分チックさんあたりに何か言われたのだろう。
マックからの祝福もあまり嬉しそうではない。
『それよりも、スポンサーさんに挨拶でしょ？』
「え、嫌だよ。やだやだやだ！」
『もうっ駄々こねないの。お世話になってるんだから挨拶しないとダメよ？』
イメージダウンが！とか、嫌だ！とか言ってるけどマックに彼の後ろを押してもらい無理やりみんなの前に出す。
『すみませんっ！遅くなりました。ほらっあ、い、さ、つ、ね？』
脇を突けば嫌々ながらもステージに登り、みんなの前でCMの台詞を言うあたり、根はいい子なんだよねと思う。
彼がトレーラーに乗り込んだことを確認しマックに目配せをして出発する。
『次の舞台はカリフォルニアですので、また皆さんいらしてくださいね』
行ってきまーすと笑顔で手を振りその場を後にする私たち。マックの横につき高速を駆け抜けていく。先導もあり比較的順調に進んでいく事ができた。
ー
カリフォルニアまで後半分を切ったあたりで休憩を挟もうと低速車線に乗り換えようとした時、彼がマックを止める。
「おいおいおい、マック。カリフォルニアまで夜通し走るって行っただろう？」
「夜通し！？俺もうくたくただよ…」
『また無茶なこと言って…もうずっと走りっぱなしなんだからそんなことさせられないよ。マック無理しないでね？』
「頼むよマック。チックより先についてダイナコと仲良くなりたいんだ」
「わかったよ…」
『マック、本当にいいの？大丈夫？』
「ああ、頑張ってみるよ…」
「大丈夫！僕も一緒に起きてるから」
二人が納得しているなら仕方ないかと思ったのもつかの間。23時を過ぎた所でインカムから彼の寝息が聞こえてきた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 19人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぷりん - 本当ですか？！楽しみにお待ちしてますね！！！.ﾟ+.(´∀｀*).+ﾟ. (2021年12月1日 17時) (
レス) id: bf5b200b30 (このIDを非表示/違反報告)
りのりの(プロフ) - ぷりんさん» コメントありがとうございます。最高と言っていただけるなんて…とても嬉しいです！今回の夢主ちゃんですね…！次回作の意欲はありますので、スローペースではありますが頑張ろうと思います！！ (2021年11月30日 15時) (レス) id: f39ba9092d (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん - 私は最近カーズを観てハマり、りのりのさんの作品を拝見させて頂きました！最高です！是非カーズ2やクロスロードも、今回の夢主ちゃんで書いてください！応援してます！！ぁ、今作の続き…その後も気になってます|ω・`) (2021年11月22日 21時) (レス) @page39 id: bf5b200b30 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りのりの | 作成日時：2020年10月28日 0時
