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12話 ページ13

電波を探して一時間ほど。昨日のうちにサリーさんに聞いておいた場所は粗方回り終えたがあまりいい結果は得られなかった。
ニュース等なら見られはしたのだが連絡をしようとするとデータが重すぎるのか発信されない。昨日、気づかないうちにぶつけてしまって壊れたのだろうか。"ん〜?"と頭をひねる。

…一度戻って彼の様子見てこようかな。気分転換も含めて。

凝り固まった体をほぐすようにゆっくりと伸びをしてから来た道を戻って行けば、私を探していたらしいメーターさんと落ち合う。

「Aちゃ〜ん!終わったって!!」

『終わったって道路舗装がですか…?』

「そうそう!」

『まだ一時間位しか経ってないのに…っ!すみません、先に行きます。』

終わるには早すぎる時間に嫌な予感がすると思い、自分が出せる最高スピードで彼の元に向かう。後ろから"君早いね〜!"なんて声が聞こえるが気にしていられない。
町に入れば住民に囲まれた彼と滑らかには程遠い道路。息を切らしながらも、したり顔を向けている彼にふつふつと怒りが湧いてくる。

『ライトニングこれはどういう事?』

「何って?直したんだよ、もういいだろ?早く行こう」

『こんなにガタガタなのに?』

「町の雰囲気に合ってるだろう?」

『っ!!』

酷すぎる発言にレッドさんが涙堪えきれず走り去ってしまった。大方ラジオなどでチックさんの事を聞き焦ったのだろうが、流石の私も堪忍袋の緒が切れた。

『なんて事を言うの!道路が大切なものだって貴方もわかってるでしょ?』

「僕は早くカリフォルニアに行かなきゃ行けないんだ!君だってわかってるだろう!」

『だからってこんな中途半端、許されるわけないでしょう!!』

「あのね、終わったら出て行っていいってドックが言ったんだ!」

「道を直したらと言ったんだ、前より酷くなってるぞアスファルトを剥がせ。やり直しだ」

彼の後ろから道路脇をすり抜けるようにして私たちの間に割って入ったドックさんは、怒気をはらんだ声で言った。彼も彼でまるで諭すように言葉を繋げる。

「あのねおじいちゃん。僕はブルドーザーじゃなくてレーシングカーなの」

「ほほぉ〜そうか。じゃあ一つレースをしよう」

俺とお前で。
そう続けたドックさんに驚き、思わず目を見開いた。
ドッグさんは怒りをあらわにするでもなく、レースに勝ったらこの町を出て行っていいと年配者の余裕を見せつける。対する彼は冗談だろと笑ってみせた。

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ぷりん - 本当ですか?!楽しみにお待ちしてますね!!!.゚+.(´∀`*).+゚. (2021年12月1日 17時) (レス) id: bf5b200b30 (このIDを非表示/違反報告)
りのりの(プロフ) - ぷりんさん» コメントありがとうございます。最高と言っていただけるなんて…とても嬉しいです!今回の夢主ちゃんですね…!次回作の意欲はありますので、スローペースではありますが頑張ろうと思います!! (2021年11月30日 15時) (レス) id: f39ba9092d (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん - 私は最近カーズを観てハマり、りのりのさんの作品を拝見させて頂きました!最高です!是非カーズ2やクロスロードも、今回の夢主ちゃんで書いてください!応援してます!!ぁ、今作の続き…その後も気になってます|ω・`) (2021年11月22日 21時) (レス) @page39 id: bf5b200b30 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りのりの | 作成日時:2020年10月28日 0時

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