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第五話:我が家/朝/快晴 ページ6

午前八時時半、朝起きると甘くて食欲を唆る(そそる)良い匂いがしていた。
重い体を起こして台所に行くと、
どうやら芥川さんが居る様で、トントントントンヒ〇ノニトンしている。

「芥川さん御早うございます。今日は良い天気ですね。」

「嗚呼、そうだな。」

「否、何故此処に。」

馴染みすぎて解らなった。

「首領からの命令で…貴様の身の回りの世話を頼まれている。」

其の例の首領さん謎き存在過ぎるため今度ネットて調べてやろうと詮索を試みる。

「何で入って来れるんですか」

「……昨晩業者に頼み合鍵を作成させて頂いた。」

どうしよう、通報するべきか。

「芥川さん毎日来るんですか?」

毎日家事をしてくれるのであれば是非お迎えさせて頂きたいものだ。
普通なら通報物だが、その時自分は芥川さんだから良いと思った。

「朝七時から九時迄朝食と昼御飯、風呂洗いに洗濯物、
夕方七時から九時迄夕食と洗い物を毎日させて頂く任務が有る時は来れないが
休日は、掃除をする事になっている。」

「家政夫芥川様、今日から宜しく御願い致します。」

九十度の礼の後、
芥川さんが作って下さった朝食を食べた。
勿論の事だがとても美味だった。
敦くんとの約束に間に合う様準備をして居ると、珍しく家政夫様から御話をしてくださった。

「今日は出かけるのか?」

コテっと首を傾げながら云う芥川さん。

「嗚呼、お友達と買い物に行くんです、
九時頃こちらの家に来てくれるんですよ」

「了解した。」

長くの沈黙の後時計を見ると針が八時五十分を指している。
其と同時にインタァフォンが鳴り響き、敦くんの声が聞こえた。

「あ、あのAさん…迎えに来ました。」

赤面し乍恥しそうにと詞を発する敦くん。

「敦くん、一寸待ってもらえませんか?今からエレヴェーターで降りますので。」

急いで鞄に荷物を詰め込み靴を履く。
一方、家政夫芥川様はインタァフォンの画面を無言で見詰めている。
画面との距離一寸足りず、敦くんに惚れたのだろうか。

「家政夫芥川様、行ってきます」

そう声をかけ戸を開ける。
誰かに行ってきますを云って出掛けるのは久しぶりだ。

第六話:公道/午前/快晴→←・



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月仍 - 敦君の笑顔の絵がすごく上手で鼻血が出ました………。とても面白かったです!頑張ってください! (2017年12月26日 17時) (レス) id: e756010da3 (このIDを非表示/違反報告)
田道間守(プロフ) - 十夜さん» コメント有難うございます!たじまもりであっています!絵の事をほめてくださるとは…嬉しいかぎりです。更新がんばります! (2017年10月29日 20時) (レス) id: 735b857d79 (このIDを非表示/違反報告)
田道間守(プロフ) - karenyoshi0308さん» コメント有難うございます!丁度ディ○ニークイズしてたもので… (2017年10月29日 20時) (レス) id: 735b857d79 (このIDを非表示/違反報告)
十夜 - 田道間守 ってたじまもりであってますか? とても絵が上手いです。更新頑張って下さい。 (2017年10月21日 18時) (レス) id: a38d0a18a5 (このIDを非表示/違反報告)
karenyoshi0308(プロフ) - フライパンwラプンツェルですね!!ww (2017年9月15日 20時) (レス) id: 9850d3be56 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紺野 x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年4月26日 0時

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