花曇り (ページ45)

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慎太郎side

こーちの弟はちょっとワケありのやつらがいて、

樹と北斗は双子、ジェシーはかわいい末っ子で

俺もよく遊んでたんだけど。

北斗は中学ん時にいじめに遭ったっきり、不登校。それで高校は通信に通ってる、折角賢い頭と綺麗な顔を持ってるのに。

樹は人たらしな性格で人気者だったんだけど、大好きだった両親が亡くなってからちょっと鬱気味で。引きこもりがちになっちゃって、寝ないし食わないしで挙句今は入院してて。

あのちょっと拗らせた双子の話を聞いた時、こーちが無理しないかどれだけ心配だったか、

「無理すんなよ」って送ったメールも、

「俺はアイツらの兄ちゃんだから」って返ってきて。

樹と北斗はもう18 、ジェシーだって高校入学して楽しくやってる。

お前が兄としてアイツらを守るのは妥当な選択だけど、

ちょっとくらい頼ってもいいと思うよって、

その言葉を「兄ちゃんだからさ」ってよく放つアイツにかけてしまえば、アイツの生きる意味を奪うんじゃねえかって出来なくて。

そんな時に集まった俺ら三人。

どうしようもなく痩せたこーちの姿に何も言葉が出なくて、

こいつは、どれだけ無理をしたら気が済むんだって、

怒鳴り散らしたかった。

飯も、箸が一向に進んでないし、

それなのにどうしても兄として頑張ろうとするアイツを止められなくて、

もどかしかった、

そして助けられない自分が悔しかった。

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どうしても自担を弱らせたくなって樹くんが出てきそうですごめんなさい .. お話自体はこーちくんmainです！！