ここにいてもいいんでしょうか？？ PART2【浅沼晋太郎】

第88話 ページ45

松本「あ、てかさっきの人に金渡せば良かったのか」

『たぶん高校生からお金もらって良い気分はしないと思うよ。その金でまたあの人の舞台見に行ったらいいさ』

松本「……それもそうだな」

『素直〜律儀〜』

松本「今度は朝陽と行く」

『ぜひそうしてくっさい』






この仲良し幼馴染め…
ラブラブかよ
あ、そういう趣味はありません






『北村さんのこと、朝陽には絶対言っちゃダメだから。言ったらお前の家に乗り込んでゲームデータ全て消去する』

松本「本当にして来そうで怖ェなお前…でもなんでだよ。お前のことなら自慢とかしたいんじゃねぇか？」

『まったく思わないね。むしろそんなことしたら自 殺行為だし……普通さ、あんな人と知り合えないから』

松本「じゃあどうして…」

『あーこの話やめやめ！サッサと帰ろ！』

松本「あっ、ちょ待てよ！」





.





.







『あー、完全に過ぎてる…』






半年前のお父さんのことがあった時から、私の男の人との外出は20時までと晋太郎くんによって定められた




そして現在、20時37分
完全にアウトだ






松本「門限かなんかか？」

『そういうわけじゃないんだけど……まぁ、今日は仕事で遅くなるって言ってたしバレないか』

松本「家まで送ってく」

『………………？』

松本「なんだよその理解できねぇって顔」

『いや…お前、頭打ったか？』

松本「お前の頭ブン殴ってやろうかァ！」

『良かったぁ、いつもの松本だ。そうだよね、松本が私に対してそんな気遣いするはずないもんね』

松本「バカにするのも大概にしろよ」

『わぁ、“大概”とか使えたんだ〜。えらいえらーい』

松本「…」

『あの、冗談ですっ！ごめんなさい！だから右手あげるのやめて！腕掴まないで！ここ駅！公共の場ですよ！？』







？「歩」







松本「ッ…！」

『どうした松本！？』






歩と呼んだ声の主は松本の後ろにいる
背の高い松本でちょうど隠れてチビな私は見ることができない






松本「……兄貴だ」

『兄貴…？』






あ、零様みたいな愛情の注ぎ方してそうな松本のお兄さんですね







松本「相原、絶対俺の後ろにいろ」

『りょ、了解っす…』






わぁ、なんか久しぶりに相原って松本に呼ばれた気がする〜







？「歩、迎えに来たよ」

松本「…呼んでねぇ」

？「そんなこと言わないでよ〜」







松本のお兄さん超気になる〜
松本も顔だけはいいからな
絶対イケメンやて

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