ここにいてもいいんでしょうか？？ PART2【浅沼晋太郎】

第87話 ページ44

後ろからすごくすごーく聞き慣れた声がして、咄嗟に松本の後ろに隠れる







松本「ちょっ、なんだよ…！」

『怖い怖い怖い怖い…』






え、なになになになに…どういうこっちゃ！？






『し、しばらくこのままで…』

松本「っ…」






どんどんと近づいてくる彼
ニット帽を深くかぶってマスクをし、服装もジャージという一見誰かわからない格好だが、そのお声と滲み出てるオーラでわかるよ…









北村さんでしょ！？！？







北村「久しぶり、Aちゃん」

松本「…なぁアンタ、どういう関係かは知らねぇけどさ…









コイツビビってから」

『お前いま側からみるとすげぇカッコよかったけど、このお方にガン飛ばしたなオイ』

松本「ハァ？」

北村「え、もしかして彼氏？そうなのAちゃん！？」

『大きな声出さないでください！ロビーですよ！ここで何してるんですか！(コソッ』

北村「だって会いたくって！急いで来ちゃった」

『ンン"…』






破壊力が…






『松本、この人は安全だから。驚かせてごめん…』

松本「たくっ…」

北村「はじめまして、北村諒です」

松本「えっ…」

『言っちゃダメですよ！！』

北村「どうして？」

『どうしてって…！あぁ…もういいです…』

北村「諦められた…」

松本「アンタ、さっき舞台に立ってた…」

北村「そうそう。2人とも見に来てくれてありがとうございます」

『こちらこそプレゼントにあんないい席のチケット頂いちゃって…』

北村「改めて、誕生日おめでとう！」

『ありがたきお言葉です…』






あー、またこんな会話ができてしまう日が来るとは…
私の人生どうなってんだ






北村「で？彼氏なの？」

『違うに決まってるじゃないですか』

北村「ハッキリ言ったね〜」

『あのコレ、プレゼントBOXに入れようと思ってたんですけど…』

北村「わぁ…！別にいいのに〜」

『いえ、感謝の気持ちです。残りの公演も頑張ってください！』

北村「ありがと〜！あ、俺そろそろ戻らないとここに来たことバレちゃう」

『それ大丈夫なんですか！？』

北村「まぁなんとかなるよ！じゃあバイバ〜イ」






……周りにバレてないよね？






『ふぅ…』

松本「お前、スゲェ人と仲良いんだな」

『私ごときが仲良いなんておこがましい…普通ありえないんだから…』

松本「朝陽が来れたら良かったのにな…」

『いや、一緒にいるのがお前でまだ良かったよ。朝陽だったら大問題だ』

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