戻れないあの日【茅ヶ崎至】 (ページ2)

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Review.2 ページ2

入学式を無事終えて、姉貴の作戦を決行する

幸薄病弱キャラを演じ続けるのはわずらわしいけど、前までの生活と比べたら楽
俺の地位は一変した

女子からは丁寧にもてなされ、男子には体を気遣われる

ただ1人だけ違った

『おっはよー茅ヶ崎！』

仁坂Aだ

コイツだけは他の女子とは違って馴れ馴れしいというか、なんというか…

『1時間目体育だね～』

茅ヶ崎「俺見学だから」

『そうだねー』

仁坂はクラスの女子1…いや、学年女子1運動神経がいい
どこの部活にも所属してないらしいが、勧誘が殺到したらしい

高校での価値基準は少し違うものの、やっぱりカースト上位はスポーツができるやつが大半
仁坂はいわゆる美人というやつで、運動もできるとなればトップクラスだ
俺とは住む世界の違うやつ

だが、仁坂は俺ばかりに付きまとう
理由を聞こうとしてもなんて聞けばいいかわからない

まぁ仁坂が一緒にいるおかげでチャラチャラした女子はあまり寄り付かなくなった
それに不思議と嫌な気持ちにはならない

『茅ヶ崎ー帰ろー』

いつの間にか一緒に帰るのが当たり前になっていた

同じ方向の電車には乗るがそれぞれ違う駅で降りる

『茅ヶ崎ってさ、最近あんまり私の前であのキラキラスマイルしなくなったよね』

イスに座ってボーッとしてる俺の顔を覗き込んでそう聞いてきた

『初めてあれ見た時、こんなに作り笑い上手い人いるんだーって思ったんだー』

茅ヶ崎「えっ…」

『ん？気づいてないとでも思った？それに、持病とか、その他諸々も本当の茅ヶ崎じゃないよね？まぁたぶん他の人にはわかんないと思うから大丈夫だよ～』

全部気づかれてた…最初から…
じゃあ尚更気になる…

茅ヶ崎「なんで仁坂は俺といるの？」

To be continued…