君の隣を歩くのは【藤原愁】

キッズケータイ ページ16

コンコン…






『みなとー、入ってもいい？』

鳴宮「あ、どうぞ」




ガチャ




『遅いからどうしたのかなって』

鳴宮「ごめん」

『いや、いいんだけど。探し物？』

鳴宮「うん。これ」






湊の手には湊が小学生の頃使っていたキッズケータイがあった
そして、その画面にはその頃の湊と愁の写真が






『うわぁ、懐かしー！これ私が撮ってあげたんだよねぇ』

鳴宮「この頃は本当に弓が引けて嬉しかった」

『まだあんまり背も変わらなかったのに、いつの間にこんなにでかくなりやがって！」

鳴宮「Aは風舞弓道部の中でも一番背低いもんね」

『ほんとに、一体何を食べたらでかくなるんだよ！』






ガチャガチャ






鳴宮「あれ？父さんさっき帰るって連絡あったけど、早いな」

『私のこと言ってる？』

鳴宮「うん。あ、もしかして…」

『？？』

鳴宮「とりあえず、下に行こう」





.





.




鳴宮・父「あ、Aちゃん！いらっしゃい！」

『お邪魔してます！』

鳴宮「何それ」

鳴宮・父「いやぁ、Aちゃんが来てるって言うから。うちに何も無いだろ？」

『わぁぁ！美味しそうなケーキ！』

鳴宮・父「どれ選んでもいいからね」

『はい！』

鳴宮「ちょっと父さん、こっち来て」

鳴宮・父「なんだ？」

鳴宮「Aにそんな気使わなくていいよ(コソッ」

鳴宮・父「だってAちゃんお嬢様だろ？失礼があってはいけないじゃないか！(コソッ」

鳴宮「そんな考えなくていいって(コソッ」

鳴宮・父「それより湊。Aちゃんに手、出してないよな」

鳴宮「はぁ？！」

『ん？どーしたの湊？』

鳴宮「いや、なんでもない…」

鳴宮・父「Aちゃんが家に来てるって言われて、何かあったらって心配になって、父さん走って帰ってきたんだぞ！(コソッ」

鳴宮「するわけないだろ？！俺とAはそんな関係じゃないし、明日試合なんだから(コソッ」

鳴宮・父「ま、そうだよな！」

鳴宮「はぁ…」

『さ、お父さんも帰ってきたし、ご飯食べよ！』

鳴宮「A、準備手伝って」

『了解！』




湊のハヤシライス〜

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