#５７ ページ11
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手が緩み、持っていたグラスが床に落ち、無残に砕け散る。
『ん … っ、じゅ、ん … っ』
肩を押して抵抗すればするほどキスが深くなってく。
唇が割れ、ヌルッとしたものを感じたと同時に彼の力が緩み、その隙に私は彼から逃げて …
──────────パンッ！！
ビンタした。
『最低！！』
潤「 … ごめん」
『潤くんがこんなことするなんて … 思ってなかった … っ』
大粒の涙が頬を流れ落ちて。
『もう知らないっ！！』
そう吐き捨てて店の中に入る。
雅「A、外寒く … え、どしたの！？」
『 … 帰る』
涙は止まらないまま、椅子にかけてあったコートを羽織り、バックを持って店の扉に手をかける。
翔「何があったんだよっ」
『 … なんにもない』
翔「泣いてんのにそんなはずな … 』
『ほっといて！！！』
ごめんなさい。
今は一人にして。
店を出て、早足で家に向かう。
何度も何度も唇を拭ってもあの感触が消えなくて。
拭っても拭っても涙は止まらなくて。
『なんでよ … 』
潤くんの気持ちには答えられない。
そんなの伝わってると勝手に思ってただけなの？
私がもっと潤くんの気持ちから逃げないで向き合ってたらこんなことにならなかった？
後悔と怒りと悲しみが一気に押し寄せてきて、どうしたらいいのか分からない。
『みんなに … 冷たくしちゃった … 』
初めてだと思う。
あんなに冷たい言葉を言ったのは。
『ごめん、なさい … っ』
心配してくれたみんなの気持ちを無視して出てきたことを悔やんで、また涙が流れる。
『和くん … 』
どこにいるの？
今どうしてるの？
私、和くん以外の人とキスしちゃったよ。
守って欲しかったのに、そばに居てほしかったのに。
『そばに、いてよ … っ』
無意識にスマホの画面が和くんの携帯番号を映し出していて。
通話ボタンを押し、無機質なコールの音が鳴る。
《ただ今、電話に出ることができません》
『 … 出てくれないよね』
すっかり乾いた心でそう呟く。
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夜天(プロフ) - ゆかりさん» ありがとうございます。和くんもきっと喜んでると思います！！ (2019年4月18日 7時) (
レス) id: 11791f34cd (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - ニノ大好き愛してる (2019年4月18日 0時) (レス) id: 971a33d799 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - 郁奈さん» 前の虹きみは［新説］が完結し次第削除予定なので、公開できません。なのでパスワードをお教えすることもできません…申し訳ございません。 (2019年4月13日 11時) (レス) id: 11791f34cd (このIDを非表示/違反報告)
郁奈(プロフ) - この前の小説のパスワードってなんですか？ (2019年4月13日 10時) (レス) id: b43b95d3ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜天 | 作成日時：2019年4月12日 22時
