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nishikawa side
久しぶりに卓さん家来て、夜ご飯もご馳走になって、
お風呂まで貸してもらって、
そらもう帰る気分にはならんわな。
遥「俺泊まる」
『絶対言うやろな思った』
「卓ちゃんと一緒に寝る?」
遥「ああもうそれだけは勘弁なんでソファで全然!」
『おい』
布団持って来るね、と寝室に消えていったAさん。
お風呂あがりのスッピンでもほんまに可愛い。
卓さんの存在がなかったら完全に狙ってた。
まあそんなこと口が裂けても言われへんけど。
『じゃあ俺も寝るわ、明日10時な』
遥「おっけーっす」
布団を待ちながらソファに寝転ぶと
ちょうどAさんの顔が真上にあって。
遥「びっくりしたあ…」
「ふふっ、はいどうぞ」
遥「ありがとう。ん?ねーへんの?」
そのまま寝室に行くのかと思ったら
パソコンを広げだした。
まさか今から仕事するとか?もう1時やで?
「ちょっとだけ、写真整理したくて、」
遥「Aさんいつまで仕事続けるん」
いろんな意味を込めて、聞いてみた。
「もう、そろそろかなっては思ってるよ」
写真家として、やりたいことは全てやってきた。
もう今退職してもきっと悔いはないと思うって。
「卓ちゃんを支える為にも、今年で辞めようと考えてる」
遥「…子供とか…って、作ったりせーへんの?」
二人の家庭事情に踏み込むつもりはないけど
卓さんが不安がってたから気になって聞いてみた。
まあ俺も多少は、気になるし…。
パソコンをいじりながら会話をしてたAさんが
手を止めて、少し悲しそうに笑う。
「…私さ、…赤ちゃん出来にくい身体なんだよね、」
パソコンの画面を見つめながら小さく答えた。
だからか。
そら卓さんが疑問に思うんも不思議やない。
「だからね、仕事に逃げてた部分もあるの。」
遥「…そっか、」
「卓ちゃんには言わないでね、」
遥「…なんでなん?」
「…怖いんだ、卓ちゃんがこれを聞いた時に、どう思うか。」
Aさんって、こんな弱々しい姿あるんや。
こんな時に思うのは間違いかもしれんけど、
きっと卓さんも知らん顔なんちゃうかなって。
こんなこと、黙っててって言われて
素直に黙っとける人間じゃないねんな、俺。
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はる(プロフ) - Riさん» ありがとうございます(;_;)更新遅くなりましたがまた読んでいただけると幸いです^ ^ (2018年4月30日 2時) (レス) id: 95c4c28400 (このIDを非表示/違反報告)
Ri - はじめまして!始めのシリーズから読みました。この作品大好きです。更新楽しみにしています! (2018年4月13日 0時) (レス) id: 8465ea94ee (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - みかさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます(TT)なかなか更新できなくてすいません…。近々更新できるように作成中です! (2017年12月16日 6時) (レス) id: 95c4c28400 (このIDを非表示/違反報告)
みか - こんなかわいいお話たまらんです!!!!更新楽しみにしています! (2017年12月15日 22時) (レス) id: 6c748f5ff5 (このIDを非表示/違反報告)
実玖(プロフ) - はるさん» 続きが気になってもう一回はじめから読み返しちゃいました!ww 更新応援してます^^ (2017年10月14日 2時) (レス) id: fb928da0c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はる | 作成日時:2017年9月29日 1時