015 : デルタ・キュグニー ページ15
.
『俺と、別れてほしい』
「…え？」
1人で浮かれていた私は周りが見えていなかった。
泣いてしまいそうなか細い声が聞こえて
ようやく周りが見えたんだ。
…亮くん、なんで。
「別れる、って…亮くん、」
喉元が熱い。
目頭が熱い。
でも頭の中の奥の方はヒンヤリとしてる。
『Aちゃんに迷惑がかかっちゃうから』
下を向いて話す亮くん。
亮くんの顔の下にある机に１つ、水たまりができた。
『俺は仮面ライダーをやって有名になりたい。
俳優業にはまだ興味が持てないけど、仮面ライダーをやったら
自分の中で芝居がなにかに変わる気がする』
静かな教室の中、泣くのを我慢して亮くんの声を待った。
『そしたら必ずAちゃんに迷惑がかかる。
もし熱愛なんて出たら、癒えない傷ができてしまうかもしれない。
守れたら、俺が守れたらよかったけど
俺にはまだそんな力はないから』
ようやく、顔を上げてくれた亮くんの瞳は
涙で輝いていて、綺麗な瞳からまた涙が溢れる。
亮くんの大きくて、温かい手が私の頬に触れた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 957人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みるく(プロフ) - 続きまってます😭 (2月23日 0時) (
レス) id: 831d9c5ab9 (このIDを非表示/違反報告)
梨菜(プロフ) - この作品大好きなので、連載またしてくれて嬉しいです！！ありがとうございます！ (2019年6月1日 23時) (レス) id: b47de58dc9 (このIDを非表示/違反報告)
リョウ(プロフ) - また、吉沢君の小説を書いてくださりとても嬉しいです！更新頑張って下さい！ (2018年10月5日 8時) (レス) id: 7c0cec81f9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：花霞
| 作成日時：2018年10月4日 21時
