12日目 ページ13
中原「悪ぃ!」
太宰「遅いよ、中也。」
『来たきた!』
祭り当日。
もう少しだけ、と懇願されたらしく案の定祭り開始ギリギリまで会社にいた中也も集まり、一家全員で花火のよく見える場所を陣取っていた。
中島「ふらんふふるほひりはふ?」
(訳:フランクフルト要ります?)
中原「おう、さんきゅな。あと食べてながら話すな、桜空が真似するだろ。」
芥川「はっはふ………」(訳:全く………)
中島「お前が言うなよ。」
『桜空、わたあめあるよ?』
桜空「たべゆ!」
周りには家族連れだったり友人メンバーだったりとなかなかの混雑具合で1度席を立ったら戻ってくるのは大変そうだ。
太宰「にしても中也はほんと典型的な社畜だよね。」
中原「あぁ?手前が仕事しなさすぎるだけだろうが。」
『どっちもどっちでしょ。』
芥川「そういえば、また国木田さんから電話がかかってきましたよ。」
太宰「なんてだい?」
芥川「太宰は帰ってないか、と。」
太宰「で、なんて返した。」
太宰の声がだんだん低くなっていく。
例えるなら黒の時だ((
芥川「いませんけど………どうせ駅前のカフェでナンパでしょう、と。」
太宰「あれ芥川くんだったのかい!?絶対見つからないと思ったのに!」
中原「うるっせぇよ、大体手前はサボりすぎなんだよ。」
芥川「そういえば、敦もなかなかのサボり魔だろう?」
龍は敦の顔を覗き込む。
敦は咄嗟に目を逸らした。
中島「なんで僕…………?」
芥川「びしょ濡れで着替えはないか、と大学まで来ただろう。」
『何したの。』
中島「…………午後から学校サボって友達と遊んでたら川に落ちた。」
中原「学校ぐらいちゃんと行けよ。」
太宰「いいなぁ、私も入水したい。」
『捕まりますよ。』
桜空がじゅすい?と首を傾げるからほんとやめて欲しい。
教育に良くないでしょうが。
なんてわちゃわちゃしてると聞こえてきた大きな音。
花火だ。
『きれー…………』
中島「ほんとに、」
中原「たまにはこういうのもいいな。」
太宰「悔しいけど中也に同感だよ。」
芥川「夏の風物詩、ですね。」
桜空「なつのふうぶつし?」
『夏の代表、みたいなものだよ。』
誰もお互いの顔を見て話さず、花火に釘付けで会話した。
我が家で最初の夏の思い出だ。
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雪うさぎ@受験生のため更新遅いです(プロフ) - にこさん» すみません気づきませんでした!ありがとうございます! (2017年1月8日 14時) (レス) id: 8211922cb0 (このIDを非表示/違反報告)
にこ - オリジナルフラグを外して下さい。通報されますよ。 (2017年1月7日 15時) (レス) id: d0614b1771 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪月うさ | 作者ホームページ:
作成日時:2017年1月7日 10時