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◇14 ページ15

私が今住んで居る場所、家について。


家とは云うけれどただホテルの一室を長期間借りているだけ。

資金は勿論ポート・マフィア…と云う名の首領から貰っている。

此処からお嬢さんの家も近いし学校も近い。


…首領にしては中々良い場所を選んだな…。


さて、家の事は置いておくとして…私は今お嬢さん…つまり依頼人の家へ向かって居る。


依頼があり此方へ来てから早数週間。

私の存在もとっくにバレてそろそろ私の命が無くなる頃だ。


…噂をすれば何とやら。

銃声が響き渡る。


「…私に、弾丸が効くとお思いで?」

「っ…!」


弾は私の空間の中に消えた。


「異能力…『倦怠のうちに死を夢む』」


暗く、黒い部屋。

カンテラがひとつあるのみ。


床には赤黒いものがべったりとこびり付いて居る。


「っひ…な、何だよこれ!外せ!!」

「ダーメ。外してあげない。…さて、此れから私が貴方に何をするかお分かり?」


__先生。

目の前に居る此奴はお嬢さんや御園のクラスの担任。


スカートの中に忍ばせたナイフを見せれば情けない声を出し足を震わせる。

全てを、隠し事は無しで洗い浚い話して貰おう。


「…私、人を殴る趣味は無いので…大丈夫、全部話して貰えれば直ぐに終わりますよ。」

「は、話す!話すからっ…!!」


随分早いな…まぁ聞けるなら良いかな。


じゃあ先ずは__





「此れで全部?」

「は、はい…ひ…!」

「本当だね?」


勢い良く頷くのを見て一応解放するか、とも思ったけれど…

私が見逃すわけが無い。


何故下を向いて笑顔で居るの?


「っあ゛あぁぁ!!」

「先生が生徒である私に、嘘吐いちゃ駄目でしょ?」


手の平にナイフが刺さり赤いものがポタポタと腕を伝い垂れる。

グイグイ動かすと嫌な音と共に口から悲痛な声が上がる。


さて、と…


「…で?何を笑ってたの。」

「…もう、遅い…」

「はぁ…?…まさか…!」


此の薄暗い空間に此奴だけを残し、急いで依頼人の家へ。

クソ、走らなきゃ間に合わない。

と、目の前に高校生くらいの人が3人、並んで歩いて居るため道がふさがれてしまっている。


ん…仕方ない。


「そこ、退いて!!」

「え、あ…はぁ!!?」


勢い良くジャンプをし、頭と頭の間を通り抜ける。

肩ちょっと借りちゃったけれど。


「御免よ少年!」


あぁ…


お嬢さん無事でありますように!

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史絵 - 絵、凄く上手いですねっ!羨ましいです! (2016年11月10日 19時) (レス) id: 4061bb3384 (このIDを非表示/違反報告)
ミミミの松 - 続きがとっても気になる~!はよ更新して~! (2016年10月6日 15時) (レス) id: 110a1a14b8 (このIDを非表示/違反報告)
-kanade-(プロフ) - ゆき花さん» もう、紅葉姐さんも中也も良すぎて…ポートマフィア勢凄い好きなんで(*´ω`*)これからの中也の活躍も楽しみです( ´∀`)b (2016年10月1日 21時) (レス) id: 954fcb64c1 (このIDを非表示/違反報告)
リビリンス(プロフ) - 御園来たァァァ!!中也さんの妹なんて、さいっこーすぎです(*´∇`*)サーヴァンプも文ストも両方好きなので、嬉しいです!応援してます! (2016年10月1日 20時) (レス) id: e6133c400a (このIDを非表示/違反報告)
ゆき花(プロフ) - -kanade-さん» コメありがとうございます!アンケ取ってからほんと思い付きで書いてたので…楽しんでもらえて良かったです! (2016年10月1日 20時) (レス) id: 9c4c542ee0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆき花 | 作成日時:2016年9月26日 18時

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