第57Ｑ：本当の兄弟 ページ32
『兄貴。』
「ん？どうしたA」
『俺、帝光のレギュラーになった』
「ほんとか！？あの帝光でか！？
すごいぞA!!!
俺の弟は天才だな。さすがだ！」
『おい、髪の毛クシャクシャにすんなって。』
「ｱﾊﾊ、それ程嬉しいんだよ。おれは」
『嬉しいって…俺と敵になるとしても？』
「ああ。もちろんだ。
そもそも、そう簡単に俺のチームは負けないし、
俺のチームメイトにお前の自慢ができるしな。
なにより、お前とバスケするのがなにより楽しみだ」
『兄貴…』
「よし、じゃあバスケすっか。」
『おう』
兄弟にはバスケがあれば、幸せだった。
雨の日も辛い時があっても喧嘩しても
いつだって、2人はバスケで遊んでいた。
帝光で周りがどんなに才能を開花しても
チームがバラバラになりかけても
彼には兄とのバスケが全てだった。
兄と戦い汗を流し…何よりもの楽しみがそこにはあった。
それが＿＿。
黒子「橙野くん随分と調子がいいですね。」
_ｶﾞｺﾝｯ
桃井「すごい…これで35点目。」
黄瀬「お兄さんがいるからって張り切ってたっスもんね」
『(兄貴、俺こんなに強くなったんだ。みてる？？)』
＿＿「あいつは、あいつらは、バケモンだ。だから、負けたんだ。俺らなんてちっぽけなヤツらバスケなんてやっちゃいけなかったんだよ…｣
『…兄貴…？』
それきり、Aが兄とバスケをすることも
兄が優しく声をかけてくれることもなくなった
彼等は仲違いをしたまま、彼の兄は他界した
でも…もし…もう一度やり直せるなら
もう一度 話ができるなら………。
＿＿ｽｩｩ
Aは1度深呼吸をしてから
その手紙をめくった。
【Aへ
俺はバスケを辞めるどころか、先にこの世から消えることを許して下さい。
それでも、ただ一つ伝えたいことがある。
バスケを嫌うな。
お前がバスケを愛している限り、
きっとお前にもいいことが待っている。】
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漣(プロフ) - SEIさん» いえいえ！こちらこそ、素晴らしい作品をありがとうございました！ (2022年2月19日 3時) (
レス) id: 8541a4cbcd (このIDを非表示/違反報告)
SEI(プロフ) - 漣さん» 長編の一気読み！！最後まで愛読していただき、ありがとうございます！楽しんでいただけたなら光栄です！ (2022年2月19日 2時) (レス) id: fb017ffbce (このIDを非表示/違反報告)
漣(プロフ) - 今読み終わったのですが、一気読みしました！すごく楽しい、そして素敵な作品でした。ありがとうございました！ (2022年2月19日 1時) (レス) @page50 id: 8541a4cbcd (このIDを非表示/違反報告)
RiR - とっても素敵なお話をありがとうございました！！ (2020年3月7日 13時) (レス) id: 6882897af8 (このIDを非表示/違反報告)
SEI(プロフ) - EMIKOさん» いえいえ！設定のとこにアバウトに書き込んできますね (2020年2月19日 23時) (レス) id: fb017ffbce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無瀬。 | 作成日時：2019年12月3日 14時
