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＿ｻﾞｧｧｧｧ
冬の夜風は痛みがある。
肌にひりつく冷たさがどうにも心を落ち着かせる。
＿＿『来世はマシな個性になることを祈っての
わんちゃんダイブ、かな？』
あと一歩。
ほんの少し前に足を出せばここから真っ逆さま。
そんな生と死の境目に彼女は立っていた。
このまま冬の闇に飛び込んだら、なんて悪戯な感情
意味もなくただ何も無い空に手を伸ばしたくて
一歩前に＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿ｸﾞｲｯ
その足は確かに宙に浮いたはずなのに気づけば
後ろに引っ張られていた。
『はやいね。さすが、最速の男』
へらりと笑えば、顔面から怒りと焦りが溢れるホークス
｢なにするつもりやった！！！！｣
『なにって、大したことないよ』
｢俺が見とらんかったらAちゃんｯ＿＿＿＿＿｣
『見ててくれるよ、ホークスは』
どろりとしたその目。
＿＿＿「ホンモノの俺が居ない時でも、これが居ればチョー安心。すぐに駆けつける代理ヒーロー」
彼女は笑って言った。
『だってホークスはヒーローじゃん』
｢…………｣
ホークスが、ヒーローである限り
Aのことは見捨てられない。
『大丈夫、ホークスがいるの分かってやっただけだから。おやすみ、ホークス。いい夢見てね』
それだけ言い残した彼女の背中を見送る
｢いい夢なんて見れるわけなか…………｣
どうして＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿。
1番そばで君を見たいと思えば思うほど
居られない理由も色濃くなる
どんなに同じ時間を過ごしても
彼女の中の痛みは永遠に消えなくて
＿＿＿＿＿＿「Aちゃん、その痣…」
『…あ〜、ドジしたの。訓練で擦りむいて』
「擦りむいた位じゃそんな怪我しないでしょ。
…正直に答えて、Aちゃん。
これクロックさんじゃないかなぁ？」＿＿＿
救ったと思っていた彼女はあの時も暗闇にいて
いや、きっと出会った時から
既にもう間に合っていなかった＿＿＿＿＿＿＿＿
どんなに隣を指し示しても
どんなに光を見せてあげても
彼女は暗闇に戻っていく
それがまるで居場所であるかのように
そこでしか息ができないかのように
｢Aちゃん……｣
＿＿＿＿＿「…Aちゃん、これだけは覚えとって周りがなんて言ってこようと俺は君の味方でいます」
ヒーローと敵。
相容れない関係だけど
君を守りたい。その言葉は嘘じゃない
＿＿＿「嘘をつくな！ 人と関わるな！家から出るな！何もするな！」
俺にとってのエンデヴァーさんが
君にとっての俺であればいいのに
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SEI(プロフ) - ナナシさんさん» はじめましてコメントありがとうございます！是非是非楽しんで読んでいただければ幸いです (8月19日 1時) (
レス) id: aa2a9e2f26 (このIDを非表示/違反報告)
ナナシさん - 初めまして！凄く面白かったです！これからI want to be a Hero.やPlease give it back____.も読みに行きます！これからも頑張ってください！ (8月18日 21時) (レス) @page43 id: 84422b431c (このIDを非表示/違反報告)
SEI(プロフ) - サエさん» コメントありがとうございます！私宛ですかね？？ヒーローという光があればその分影も絶対にあると思っているので、そういう風に読んでいただけて光栄です！ご愛読ありがとうございました！！ (7月29日 0時) (レス) id: aa2a9e2f26 (このIDを非表示/違反報告)
サエ(プロフ) - 今回Rioさんの作品を読んで理不尽な社会での主人公がどう思っていたのかが文字だけでも伝わって思わず泣いてしまいました。まだとても良かったと伝えたいところが沢山ありますが、一つ言えるとするならとっっっても面白かったです！ありがとうございました。 (7月28日 22時) (レス) id: 42efebf64e (このIDを非表示/違反報告)
SEI(プロフ) - RIOさん» Rioさん、はじめまして！コメントありがとうございます！そう言って貰えて光栄です、最後までありがとうございました (7月14日 0時) (レス) id: aa2a9e2f26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SEI | 作成日時：2023年6月29日 23時
