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まる一日以上降り続いた雨は２日目の夕方になってようやくあがり、夕焼けが近くの用水路に反射している。
夕方になって止んだか。。
なんか外出る気力ないんだよなぁ。。
昔から雨は好きだ。
だから普段なら雨の日に出かけるのも苦ではない。
でも、昨日今日はどうも体が重くて動けなかった。
眩しいほどの夕日を眺めながら、ため息をつく。
冷蔵庫の中、何にもない。。
買い物行かなきゃだけど。。。
。。。なんであんなシーン、見てしまったんだろう。
あれから1週間以上深澤とは会っていない。
朝もなんとなく電車の時間をずらしてしまった。
部署も違うから、会おうとしなければ社内でも会うことはない。。。ということにも気づいた。
彼女のいる人なんか好きになって、いい気になって、神様からバチが当たったのかな。
所詮、好きになっちゃいけない人だったんだろうか。
この気持ちを、フェードアウトできるのか。
深澤への想いを、どこに置いてきていいかわからない。
これじゃ、3年前と同じじゃないか。
体が重くなりベッドに入ると、涙が出てきた。
「ゔ〜。。。」
朝起きるとどうも微熱っぽい。
なんなの。
この歳で知恵熱か？
体は怠いけど、今日は一日大事な会議が続く。
会社には行かねば。
気力を振り絞って午前の仕事を終え、ランチタイムでやっとひと息つく。
張り詰めた会議のお陰で体調が悪いのも半分忘れていて、このままいけばなんとか一日もちそうだ。
「いや〜今日の会議、シビアだね〜」
「ほんと、疲れたー」
「よく働いたあとの昼ごはんはおいしー。。あれ？A、それしか食べてないの？」
「ん、まぁね。あんま食欲ないの」
「。。。やっと見ぃつけた」
肩をぽんと叩かれて振り返ると、深澤が立っていた。
「深澤。。どうしたの？」
久しぶりだな。。
努めて冷静に振る舞ったつもりだった、のに
「深澤〜！この前彼女とランチしてたでしょ！わたしたち偶然見ちゃってさ〜、ね、A」
結衣〜〜！！
「あ。。「さて、わたし先行くね。食べ終わったし、午後も会議があって」
深澤が何か言いかけたのはわかっていたけど、言葉を聞くのも、表情も見るのも怖くて、席を立ってデスクに戻る。
心がざわついたままの午後の会議は散々な出来だった。
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作者名：しろ
| 作成日時：2022年10月7日 22時
