青い春を駆ける【稲荷崎】 (ページ19)

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第１７話ページ19

元からうまい四人が揃えば、相性が悪くともそれはバレーでは別のようで噛み合った素晴らしいプレーが見える。

感心して見ていると、次は３対３が始まり、古森が練習を抜けた。

古森「ふぅー…疲れた」

『お疲れ様です！元也くん！』

古森「お前あんま変わんないね。

中学の時の、

……おばさんの葬式だっけ、最後に会ったの」

古森が表情に影を落としたのを見て、Aは明るく返した。

『はいっ。ですが、もうあれから２年も経ってしまったとは思い難いですねっ』

古森「おばさんの葬式ん時、俺なんも言えなくてごめん。

お前が1番しんどいの知ってたのに、なんて言ったらいいかわかんなかったから」

『そんなっ…！お気になさらないでください！

あの時、元也くんも臣くんもいてくださって、私は本当に救われたのですよ！』

太陽なような笑顔を見て、古森もつられて笑う。

古森「やっぱ、お前はおばさんにそっくりだな」

それに驚いて目を丸くした後、優しく笑う。

『…ありがとうございます』