少女たちのラストゲーム (ページ10)

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GAME１　(５) ページ10

「あ、私は１０歳ね。でそろそろあんたも自己紹介ぐらいしたら？」

１０歳なのにおそらく年上の人にこういう口を聞けるのは凄いと思う。

「……清水仙華。１６歳だよ。」

舌打ちのような音が聞こえたけれど、そこはスルーで行こう。うん。

「す、スタイルいいね。」

「モデルやってるから。てかそういう口のきき方やめてくんない？」

「そ、そうだよね。あはは……」

仙華さんはじろりとこちらをにらんだ。

私が少し後ろに下がる。

「ねえ、理沙。」

藤さんが私を呼ぶ。

私に振り返る隙も与えずに手を引っ張る。

そしてどこかに連れていく。

残りの二人は変なものを見るような眼をこちらに向けてくる。

「あ、あの！どうしたんですか。」

「大丈夫大丈夫。別になんかしようってわけじゃないから」

微かに笑うように頬を動かす。

藤の返答は全く私の質問の答えになっていない。

急に私の手にかかる力が弱まった。

さらに足も止まる。