成人男性の冗談怖い…… ページ6
「んー?せやけど、邪魔せんとってくれる?」
「へっ⁉」
予想外の反応に思わず頬に熱を感じてしまう
て、いかんいかん。冗談に決まっているではないか……と自分に言い聞かせ、頭のなかで首をブンブンと振る
そうするとセンラさんが「ズルイ〜」と言ってこちらへ駆け寄り私の顎をクイっと持ち上げた
ん? 顎 を 持 ち 上 げ た ?
「センラとも仲良くしよ?」
「はいっ⁉」
この「はい」がYESだと受け取ったのか、センラさんは「んふふ、やったぁ」と笑みを浮かべた
しょ、正直キャパオーバーである。え、どこまでが冗談でどこまでが本気ですか…?
え、成人男性の冗談怖いなんて思いながら先程から距離感の変わらないセンラさんに対してもう自分でない誰かの目でしか見れなくなっていた
そんな空間は私を置いていくかのように回り続けている
「ちょ センラお前‼何やってんねん‼?」
「え?なにって…ちょ イタッ‼
坂田お前俺への当たり強ない⁉」
「あーもう お前ら止めろ‼」
そんな場所を制してくれたのは他でもない、この浦島坂田船のリーダーであるうらたさんだ
センラは彼の顔を見るなり「ちぇ〜」という感じで私から離れた
「やり過ぎ。愛想尽かして曲書いてくれなかったらどうするんだよ……
ウチのメンバーがホントごめん、大丈夫か?」
「2分ください」
「ホントごめん」
とりあえず、いろいろ整理したいから適当な時間を言ってしまったが………彼は私をジッと見つめているため正直整理するどころではなく、逆に肩に力が入り緊張してしまっている
「もう大丈夫デス」
「ホントに?」
そんな私に違和感を覚えているのだろう
彼は疑いの眼差しで見つめてくるが、時間を伸ばしたところでこの状況は変わらないと踏んだ私は無言でコクンと頷いた
「えー、じゃあ改めまして
浦島坂田船リーダーのうらたぬきこと高橋渉です
よろしく」
成る程、背は低いが(おい)彼のこういった器はリーダーに適していると納得してしまう
そんなこと知らず、うらたさんは少し申し訳なさそうな顔を浮かべながらおずおずと聞いてきた
「えっとー……柿Pさん、の本名を教えてもらってもいいですか?
ホラ、外出た時とか連絡取るときに柿Pは少しアレかなって」
「あっ、すみません…!
こちらも改めまして、柿PことA Aです。お願いします」
確かに私はこの名前をあまり気に入ってはない
それに気遣えるなんて流石だなと思ったと同時にここならやっていけると実感した
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久住花子 - まっww塾一緒なんですけど← (2020年1月10日 23時) (レス) id: a45da1f95d (このIDを非表示/違反報告)
定春(プロフ) - over the rainさん» いえいえ、こちらこそいつもありがとうございます…! (2019年12月25日 20時) (レス) id: 275c998899 (このIDを非表示/違反報告)
over the rain - 了解しました!ありがとうございます! (2019年12月25日 17時) (レス) id: a4bab14be1 (このIDを非表示/違反報告)
定春(プロフ) - かんな鬼灯さん» ただいまです、ありがとうございます!頑張ります (2019年10月12日 21時) (レス) id: 275c998899 (このIDを非表示/違反報告)
定春(プロフ) - 明日香さん» ありがとうございます!その言葉を胸に止めて頑張らせていただきます (2019年10月12日 21時) (レス) id: 275c998899 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:定春 | 作成日時:2019年8月28日 1時