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「太ちゃん、私と付き合ってた時のこと覚えてる?」
「……うん」
「太ちゃんがさ、付き合う前からいろいろ連れて行ってくれたところがどこも全部すっごいきれいなところで、私緊張しちゃって」
知ってた?と笑う彼女にごめん気づかなかった、と言えば。
「太ちゃんの前ではかわいい彼女でいたいってかなり頑張ってたんだよ」
デートのたびにワンピース新調してたもん、という彼女。
そんなの、知らなかった。
俺も女の子ってそういうおしゃれなお店が好きだとばっかり思って、あえて高級なところやおしゃれなお店を選んできたから。
「俺…無理させてた?」
「ううん、すっごく楽しかった」
太ちゃんすごいなっていつも思ってた、という彼女の笑顔は本物だ。
「太ちゃんと付き合ってた時間は夢みたいで」
でも太ちゃんもがんばってたんだよね?と顔を覗き込まれて。
……そうだ。
必死でレストランを探して。
必死でわたに彼女の好きなものを聞いた。
嫌われないように、好きになってもらえるように。
彼女にとって、完璧な男でありたかった。
「…太ちゃんの気持ちの答えはね、すぐにわかるよ」
「……へ?」
「でも自分で考えて。太ちゃんは私と付き合ってた時みたいにその人の前で頑張らなきゃって思うことあった?」
「………なかった…かな」
「それって、太ちゃんが安心してその人の前で自分の事さらけ出せるってことじゃない?」
「……俺自身…」
ドキドキして、何かを求めて。
そんなものが恋だと思っていた。
でも。
「……ねぇ、マイコはさ」
「うん?」
「わたと一緒にいると、落ち着く?」
「……渉くんの前だったらどんな私でもいられる、かな」
河嶋さんの前だったら弱い俺もさらけ出せる。
無理して盛り上げなくても、2人でいる空間がなんだか心地よい。
それは。
その理由は。
「俺……河嶋さんのこと…好き?」
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めろんぱん(プロフ) - minaさん» はじめまして(^-^*)コメントありがとうございます!そして曲まで聴いて下さったんですね!このお話を書くのにどうしても使いたかった曲なので、実物を聞いていただけてうれしいです。これからも不定期更新ですが頑張りますのでまたぜひ遊びに来て下さいね! (2015年9月2日 2時) (レス) id: 694980591a (このIDを非表示/違反報告)
mina(プロフ) - 初めまして。この作品の更新を楽しみにしてます!minaです。突然のコメント失礼します(_ _) めろんぱんさんが紹介してた曲、聴きました。すごくいい曲でこの前までの自分の気持ちと同じ歌詞で泣きました。 (2015年9月1日 16時) (レス) id: 8608d5ef27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めろんぱん | 作成日時:2015年8月6日 2時