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インタビューが終わり、みんなであいさつをして衣装から着替える。
「あー、つかれた!」
「このあとみんなで飯でもいく?」
「行く行く!」
「最近はまってる店にしよっか」
「太輔はどうする?」
玉と話をしていた渉にふられて、あわてて今日は予定があると伝える。
「えー…」
「さすがに今日は酒飲みたくないかな」
「あ、それもそうか」
浴びるくらい飲んだしね、と笑った渉は舞台のけいこが明日はやいからと言って帰るミツを必死で引きとめている。
その隙に河嶋に仕事が終わったこととメンバーが飲みに行くらしいからかぶらなさそうなところ知ってる?というメールを送る。
ほどなくして『居酒屋でもいいですか?』という返事が返ってきて、どこでも大丈夫だと返す。
「じゃ、先に帰るわ」
「おつかれー」
「おつかれ、ガヤさん」
メンバーがわいわい話している中、メールに書かれていたお店を検索する。
タクシーで行く必要もないくらいの距離のお店だということにほっとして、足早にお店まで歩いて行った。
「河嶋さん、ごめん待った?」
「大丈夫です」
今来たところです、とお店の前で河嶋さんと落合う。
「このお店、結構来るんですけど…藤ヶ谷さんこういう飲み屋さんでも大丈夫ですか?」
一応個室使わせてって言ってあります、という河嶋さんの言葉にまじまじとお店を見る。
うん、たしかに俺が普段絶対に来なさそうないわゆる地元の飲み屋さんって感じのお店だ。
店構え自体そんなに広くなくて、地元のお父さんが仕事終わりにちょっと飲んで帰るような、そんなお店。
「大丈夫」
入ろっか、と声をかければ河嶋さんがからからと引き戸を開けて先に暖簾をくぐった。
「お、A今日は友達つきなのか」
「うん、奥の個室使わせて」
「おー、適当に座布団とか出してくれ」
カウンターに立っていた60歳くらいのいかにも料理人って感じの親父さんと話をした河嶋さんは慣れた様子で奥へと進むから、俺も軽く会釈をしてあわててついていく。
「…すみません、なんか自宅みたいな感じで」
「ふふ、行きつけなんだってことはわかった」
「専門学校のころ、忙しすぎてご飯も作れなかったんですけど…このお店でバイトさせてもらってご飯も作ってもらってたんです」
「じゃあもう何年も通ってるんだ?」
「わがまま聞いてもらえるし…絶対にほかのみなさんはいらっしゃいそうもありませんから」
そう言って笑った河嶋さんに確かにそうかも、と笑顔で返して席に着いた。
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めろんぱん(プロフ) - minaさん» はじめまして(^-^*)コメントありがとうございます!そして曲まで聴いて下さったんですね!このお話を書くのにどうしても使いたかった曲なので、実物を聞いていただけてうれしいです。これからも不定期更新ですが頑張りますのでまたぜひ遊びに来て下さいね! (2015年9月2日 2時) (レス) id: 694980591a (このIDを非表示/違反報告)
mina(プロフ) - 初めまして。この作品の更新を楽しみにしてます!minaです。突然のコメント失礼します(_ _) めろんぱんさんが紹介してた曲、聴きました。すごくいい曲でこの前までの自分の気持ちと同じ歌詞で泣きました。 (2015年9月1日 16時) (レス) id: 8608d5ef27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めろんぱん | 作成日時:2015年8月6日 2時