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ずかずかと俺の席までやってくるのはつい最近付き合いだしたリナ。
朝からどうしてそんなに気合を入れられるんだというくらい気合の入ったアイメイクに甘い香水の香り。
ヒステリックに叫んだ勢いそのままに俺の机の前までやってきた彼女は、今にも俺の胸ぐらをつかまんと言うほどに怒っていて、あー…これは昨日ナナちゃんを口説いたのがばれたか、と苦笑いする。
「何笑ってんの？！」
「つか、何怒ってんの？」
朝からそんなに怒るとお肌にも悪くない？と茶化すように返せば、ふざけないで！と机を叩かれて。
「…昨日ナナに告ったって本当？」
身を乗り出すようにしてこちらをにらむリナにふふっと笑いかける。
「ホントだよ？だってナナちゃんすごく可愛いなって思ったから」
可愛い子にかわいいっていうのは当たり前でしょ？とまったくあたりまえじゃないことをさも当たり前のことのように返せば、ハトが豆鉄砲くらったような顔で固まるリナ。
「太輔は私と付き合ってるんだよね？」
固まったその表情のままそんなことを聞いてくるから、うん、と軽く返す。
「私のこと…可愛いって言ってたじゃない！」
あれは嘘だったの？と上目遣いでこちらを見られてうーん、と考え込む。
「んー…リナも可愛いなって思ってたんだけどねぇ」
「でも、ごめんね？飽きちゃった」
飽きちゃった、と告げたのと、ごてごてしたネイルのついた手が俺のほっぺたを思い切りたたいたのは、ほとんど同時だった。
「さいってー！」
あんたみたいな男に引っかからなきゃよかった、と涙ぐんで教室を出ていくリナをただただ見ている。
たしかに、かわいいなぁと思っていた。
好きだな、と思ったりもした。
これが運命だ、なんて安っぽい言葉を言ったりもした。
でもそれは全部、うわべだけだ。
うわべだけの感想。
うわべだけの愛情。
だって俺の周りにいる女の子たちだって、どうせうわべの顔立ちでしか俺を見ていないわけだし、それならばうわべだけの関係の方がお互い楽というものだ。
「太輔、イケメンになったな」
さっきは全然助けてくれなかった渉が俺の頬に水で濡らした冷たいハンカチを当ててくれる。
「おー、ありがと渉」
「ホント太輔、いつか刺されるんじゃない？」
その悪い癖、いい加減やめないと…とため息をつかれた。
「だって俺、追いかけるのが好きなんだもん」
振り向かれたら冷めちゃうと言えば、さいってーだな、と八重歯を見せて渉が笑った。
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めろんぱん(プロフ) - 由貴さん» コメントありがとうございます！お話はもう少し続きますが、気長におつきあいください(^-^*) (2015年3月15日 2時) (
レス) id: ce7d0548e5 (このIDを非表示/違反報告)
由貴(プロフ) - 面白いです(///ω///)♪ (2015年3月15日 0時) (レス) id: 08fed4a8fe (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - ふうたさん» コメントありがとうございます！気分屋なので不定期更新になってしまってすみません(_ _)宮っちは密かにがっつり書いてみたかったのでお兄ちゃん兼友人として満喫中です(^-^*)これからもよろしくお願いします！ (2015年2月25日 5時) (レス) id: ce7d0548e5 (このIDを非表示/違反報告)
ふうた(プロフ) - 前作から読ませていただきました！今回のお話も大好きです。夜に更新されてるかな？て時が1日の癒しの時間です。みやっちみたいな男友達が居たらいいなと思いながら楽しみにしています！ (2015年2月24日 23時) (レス) id: b28de98085 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - めーるさん» コメントありがとうございます！一癖もふた癖もある人ばかりなので一筋縄ではいかないお話になりそうですが、楽しんでいただけたらうれしいです(^-^*) (2015年2月4日 23時) (レス) id: ce7d0548e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めろんぱん | 作成日時：2015年1月22日 0時
