電話 アオイside ページ3
ロトロトロトロト…
コルサさんの長話から逃げ切った頃、一つの電話が掛かってきた。
「やっほーアオイ！調子はどう？」
「ネモちゃ〜ん！！」
そう、相手は私の想い人であるネモちゃんだ。
生徒会長様から電話が掛かってくるなんて…私ってば贅沢♪
「今はペパーと一緒にボウルタウンにいるよ！ジムテストも合格したんだ〜」
「アハハ！おめでとう！アオイなら当然だね！」
言葉や声色…スマホから聞こえる全てから、ネモちゃんが私にどれだけ期待しているかが伝わってくる。もう本当に私のこと大好きなんだから！
しばらく他愛のない話をして電話が切れる。
今までAの事ですっごくモヤモヤしてたけど気にする事ないよね！だって所詮モブなんだもの！！
「アオイー！どこだー？」
あ♪ペパー先輩が呼んでる！早く戻らなくちゃ！
もう私ってば！愛されてる♡
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
ツーツー…
電話が切れ、泊まっているホテルのベッドに寝転がる。
ここは明るくてとても素敵な街だけど、治安が悪くてピクニックできないのが残念なんだよね
カーテンの閉まった暗い部屋。周りに散らばるモンスターボールと、手のひらサイズの紙切れ。
＿＿＿「さてさて！今日は皆の者お待ちかね！！ “毎年恒例！！パルデア1熱いカップルは誰なんじゃ”大会〜〜！！！」
少女はイヤホンから聞こえる音声に耳を傾ける。
興奮、歓喜、驚き、ワクワク、色々な楽しい感情が全部伝わってくる。
ユルセナイ。
その中でひしめく、ヒソヒソとした声。暗がりに群がる負の感情。黒くて汚い愚者どもが、純白のあの子を今にも襲おうとしている。
沸々と湧き上がる憤り。今すぐに消してしまいたい。壊してしまいたい。あの子に近づく恥知らず共を！あの子に惹かれる身の程知らずを！全部全部全部全部…！！
ふと一枚の紙が目に入る。それは幼い2人の少女の写真だった。
和やかで優しく、私を照らす…私の大切な思い出たち。
少女はそれに口付けると妖艶に微笑む。
「A。」
この想いを、貴方は知らなくていい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 261人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫 - 最後にはアオイチャンも女主人公に惚れてもいいかもしれないと思ってしまう (9月10日 18時) (
レス) @page9 id: 9bec8d2a38 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 初コメ失礼します!私愛され大好物なので嬉しいです！ポケモンsvのキャラ全員推しなので嬉しいです！更新頑張ってください！ (5月6日 20時) (レス) id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
チーズケーキ - あー。続きが気になる！ 忙しい時期かも知れないけど更新頑張ってください!! (2023年3月17日 23時) (レス) @page9 id: 963d27cd00 (このIDを非表示/違反報告)
塩 - めちゃくちゃ面白いです。頑張ってください (2023年1月20日 10時) (レス) @page9 id: 30dece2dde (このIDを非表示/違反報告)
ぱらら(プロフ) - 私、この作品めっちゃ好きです！！私さん更新頑張って下さい！ヽ(*´＾｀)ﾉ (2023年1月16日 23時) (レス) id: 528bfd8f20 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：私 | 作成日時：2023年1月4日 19時
