cnym ページ37
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不安になった。
いつものことと言ったらそうだったけど、最近考えていたから。
俺ばっかりが好きなんじゃないかって。
いや、……たぶんそう。
そうなんだけど、いまさらそれが迷惑になってないかなとか、優しいから俺のわがままに付き合ってくれてるだけなんじゃないかな、とか。
それに加わったあの出来事に、正直心がもたなくて。
疲労もあり、家に帰って涙が溢れた。
…こんな気持ちになるなら、会うのも連絡取るのも控えよう。
そう決めてから2週間後。
再び同じ番組の収録を終えて帰ろうとしたとき。
「涼介、今日時間ある?」
「…?あるけど…」
「じゃあ涼介の家行っていい?」
本当は迷った。
一緒にいたらまた不安になって自分の感情がぐちゃぐちゃになるんじゃないかって。
でもここで断ったら変だし、何より俺は知念が好きで、もっと知念と一緒にいたくて。
知念の言葉に小さく頷いた。
「涼介、最近忙しいの?」
俺の家に着いてご飯を食べ始めたとき知念が聞いてきた。
「…まあ」
「そっか…」
忙しいかなんてスケジュールを見たらわかるのになんで聞いてきたんだろう。
なんて考えていたら知念がまた口を開く。
「…僕と連絡を取る暇がないくらい忙しいの?」
「っ……」
「……いつもさ…、もっと連絡くれるじゃん?でも最近ないからさ…」
僕なんかしちゃった?と続けた。
そんなことないよ、忙しいだけと慌てて返すが、知念は納得いっていないようで。
「連絡するのが嫌とかなら言って欲しい」
「そんなわけないよ」
「じゃあなんでなの?僕も気になる」
「…っ、それは、……なんで?」
「は…?好きだからに決まってるでしょ?」
当たり前のように答えた知念に、ついに涙が出た。
慌ててる様子がわかって言い訳しなきゃって思うけど、止まらない。
「…泣かないでよ」
ちょっと顔を洗ってくると、その場を離れた。
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作者名:レン | 作者ホームページ:https://twitter.com/_15957
作成日時:2021年11月15日 21時