かくりよの宿飯 津場木葵の姉2

65話 ページ17

葵サイドの時は○話だけにしておきます！
お待たせして申し訳ありません


作業を続ける

何かのきのこと長ネギを刻んでいたら

そのうちにお米が炊けた

釜の火を消してしばらく蒸しておく

玉ねぎやじゃがいも、人参なんかの野菜の皮を剥いて

肉じゃが用に乱切りにして鶏肉も一口サイズに切る

Aさんが不思議そうに見ている

何かあるのかしら

銀次「葵さんは大旦那様のこと、お嫌いですか？」

Aさんに気をとられていると

突然、カウンターにいる銀次さんに問われた

彼は心配そうな眼差しだ

私は作業を続けながら唇を尖らせる

葵「だってあいつ、どうせ私の事だって
しぶしぶ嫁にしようとしているのよ。人間の娘を
嫁にすると格があがるとかなんとか言っていたもの
・・・それに、人が好意で作ったお弁当を利用して
私を隠世に・・・」

『もともと葵のお弁当じゃろ？
あげなかったら良かったものを』

葵「あげなかったら私が食べられてたわ」

『ふむ・・・そうか』

鬼のことを考えると

無性に腹立たしくなる


「美味しいよ、葵」


お面を少しだけずらして

腹をすかせたしおらしい姿で一口食べて

そう言ったことを思い出してしまった

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