4000 ~short story~

温まりますか？ Takumi.G ページ8

「…」


後藤「トイレ長かったんじゃないの。大丈夫？」




不快な顔をしながら、トイレからでてきたA。


多分、あれだな。女の子の日


腰を軽くさすりながら、ソファに隣に座るA。




「あのー、祭りが始まりました」


後藤「祭り？」


「BLOOD FESTIVAL」


後藤「やけに発音いいな…」


「血祭りね？」


後藤「直訳すぎるよ。大丈夫？」


「なんとか。」




Aの女の子の日、たまに重たいんだよなぁ


俺の前では結構強がって大丈夫って言い張るけど、


見えない所で薬飲んでるのとか、


ソファで毛布にくるまって耐えてるの知ってる


男の俺にそのつらさは、一生理解できないとは思うんだけど、


そのつらさに寄り添ってあげたい


だがしかし。


Aは過剰に心配されるの嫌がるからなぁ…


大丈夫と言われるとそれ以上は何も言えなくて


1人で辛い思いをさせてしまうのが常。


付き合ってるんだから、一緒にいるんだから


辛いことは分け合いたい。





後藤「温まりませんか？」


「あ、た、た、ま、り、ま、せ、ん、か？」


後藤「笑 そう、温まりますか？」


「レンジで？」


後藤「馬鹿野郎。もう、ここ座りなさい」


「えー」




膝の上をポンポンすると膝の上に座るA


そっちの向きじゃないんだよ、ねぇ。




後藤「逆です逆」


「え？いや…恥ずかしいって」




無理やり逆にして、座らせる。


ソファに座る俺の膝の上に、女の子座りしてる感じ


そのまま、ぐぐっと腰を引き寄せた


なんかちょっとえっち…


そのままぎゅっと抱きしめた






「拓実温かいね」


後藤「体温高いもん」


「赤ちゃんみたい」


後藤「うるせぇ」




これできっと、お腹も温まるだろう。


全然スマートなフォローじゃないけど許して。


俺ができるのはこれぐらいしか思いつかなかったんだ


完全に俺に体重を預けたA。


あったかい…


やさしく背中を叩いているとしばらくして聞こえてきた、


規則正しい寝息


これで少しは痛みが和らいだかなあ。


完全に体重預けちゃって、きっと絵面はでっかい赤ちゃんとパパ


…どっちが赤ちゃんよ


あぁ、俺も眠くなってきた…。


1人であくびを部屋に響かせた。


起きたら、2人で毛布にくるまって


映画でもみよっか。



fin.



＿＿＿＿＿＿


スミレさんリクエスト
女の子の日の後藤さんの対応


なんだろ、ただの勝手なイメージ!!笑
リクエストありがとうございました！

夜明け Hiroki.T→←＿

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