夜空の双子はマフィア嫌いⅢ (ページ14)

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107話ページ14

～雪希Ｓiｄn～

兄さんが沢田さんとなにかを話している。

と思ったら兄さんは不機嫌そうに席をたつとそのまま教室から出ていった。

沢田さんはなぜかオロオロしている。

この様子から察するになんかあったんだろうなー。

私は先程貰った休んでいた分の授業のプリントを無造作に鞄の中に入れると沢田さんに近づく。

勉強は正直ヤバイけど、覚えは悪い方ではないのでなんとかなる。

雪希「さーわーだーさんっ！」

沢田「うわぁ！び、びっくりした･････雪希ちゃんかぁ。ど、どうしたの？」

雪希「なんか兄さんと話してたみたいだけど、なんかあったの？」

沢田「えっ･････な、なんで･････」

なんでわかるのか、か･････

まぁそりゃ読心術と様子である程度把握できるよね。

雪希「ふふ、なんとなく！それで･････何があったの？」

沢田「それが･････俺蒼斗くんを怒らせちゃったっぽいんだよね･････」

雪希「怒らせた？」

詳しく聞いてみるとどうやら髪について触れちゃったみたいだ。

まぁ、兄さんも気にしてることだけど、多分怒ったんじゃなくて不愉快だとかそういった系だろう。

雪希「なるほど･････それだったら多分、怒ったんじゃないと思う。」

沢田「えっ？」

雪希「怒らせたっていうか･････兄さんは不愉快だっただけだと思う。だからあんま気にしない方がいい。ていうかこれ以上余計なことすると嫌われちゃうよ？」

私はそう言ってにっこり笑う

そしてそのまま兄さんを追いかけに行った

沢田さんはどこかホッとしたような表情をしていた。