130発目 ページ4
あれから、叶多とは一言も交わしてねぇ。あれは俺が悪かったが……中々キツい。話しかけようにも、真顔の叶多を見ると言葉が出てこなかった。
そんな時、梟と鉄壁の連合ファミリーが何者かに攻撃を受けたと聞いた。各地で構成員が次々に殺されているらしい。本基地のナワバリにも手は伸びてきているとか。トップマフィアに喧嘩売るとか相当な狂者だろうが、万が一にファミリー1個消し飛んだらパワーバランスが今以上に崩れて、俺らまで被害を被る事になる。
《メールを一件受信しました》
『出して』
リビングのソファでスーニを抱く叶多を俺は遠巻きに見ていた。
『……はぁ……
QUEEN、車出して』
「！」
久しぶりに呼ばれたコードネーム。叶……JACKの顔は、仕事中のそれだった。
返事は出てこなかったが、何とか車を出して、そこでやっと言葉が出た。
「どこ行くんだ」
『……ここ』
ナビをいじって示した場所にとりあえず向かう。その間、JACKは気難しい顔で外を眺めていた。……俺もメール確認しときゃ良かったかな。
着いた場所は、ある和風の建物。俺はここがどんな所か、知っていた。伊達に生まれた時からマフィアやってねぇ。知っていて、内心冷や汗を流しながらも、俺は車を降りてJACKの背中を追った。
『……一つ言っておく。何がなんでもこれだけは守れ。
私や相手の言った事に反論しない事。QUEENはただ聞いていればいい、嫌なら車で待っててもいい』
……待っていろ、なんていつもなら言わねぇくせに。そこまで俺は信用失ってんのな。
「行く。口出しはしねぇ」
『出来れば何も言わないで欲しい。変な事言って殺されても、文句は聞かないから』
「了解」
玄関に立つ黒シャツに白いジャケットの奴らに、ため息くらいは吐き出した。
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すみた先生(プロフ) - サラミさん» コメントありがとうございます！！気まぐれ更新でホント申し訳ありませんが、頑張ります！！ (2022年8月17日 11時) (
レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
サラミ - 初コメ失礼します。すごく面白くて一気読みしてしまいました!!更新頑張ってください!応援してます!! (2022年8月17日 9時) (レス) @page27 id: 82adb6822c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみた先生 | 作成日時：2021年11月28日 19時
