く ページ32
翌日。
「A。」
『ん?何?』
自動販売機で飲み物を選んでいる時に名前を呼ぶ悟。
「1人でいる時、気をつけて。」
『?う、うん?』
「1人でいる時の方がそうそうないけど。家に帰る途中、任務中は特に気をつけて。」
『わかった。何かあったの?』
任務中はいつも警戒はしている。帳を下ろしてるとはいえ一般人に見られていないか心配になるから気をつけてはいる。
しかし何故、一々悟がそれを言葉にするのか疑問に思った。
「………特級呪霊が最近やたらと多くてね。」
『特級呪霊が?』
「そう。悠仁を匿った時にも出てきてさ。ま!お陰様で領域展開を悠仁に教える事が出来たからマイナスでは無いんだけど!」
特級呪霊が最近やたらと多い気がする。
呪いが増えているのが現状だが、強い呪いが増えている気がした。
領域展開を使う呪霊も増えるのではないかと予測。
領域展開を使えないとしても簡易領域を使うものは現れるだろう。
『でも、特級が多くなった事"だけ"が問題なの?』
「いいや、違う。特級呪霊達が手を組んでる可能性が高い。もしかしたら呪詛師とも。」
『手を組む……か。』
「呪霊が呪霊を助けていたからチームを組んでる気がする。呪詛師は1番僕らに近い人物だからあると考えた。」
『なるほど?』
呪詛師の場合は分かるが特級呪霊の場合がよく分からない。
助けるということは言葉や感情があるのか?
チームを組むとは頭を使う呪霊だ。
「何か企んでいる気がする。もしかしたら、高専の中にもいるかもしれない。」
『高専の中に?』
内通者という事か?
「まだ分からないけど、一応、高専関係者には警戒しといて。」
『わかった。…………関係者か。』
高専が嫌いな訳では無い。僕が存在できる唯一の場所でもある。
しかし上層部、補助監督に良いイメージがない。
信頼している補助監督は別だが。
また恐怖的な思いをするのかなと思うだけ。
「怖い?」
『それなりに。』
僕の頬を撫でる悟の手は温かい。
「絶対に怖い思いはさせない。僕を信じて。」
真剣なトーンで僕に訴える。
『大丈夫、信じてる。』
僕は微笑んで彼に告げる。
「A……好き。」
『フフ…僕も好きだよ。』
僕が思うほどに甘い時間だ。
たまにこんな時があってもいいよね?
「んでことでこの飲みかけ貰うねー」
『こ、コーヒーだよ?』
「……。」
『に、苦いよ?』
「……返すわ。」
缶しっかり見ようね?
不意に笑ってしまった。
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きょーや(プロフ) - 洸さん» こんばんは!リクエストありがとうございます!続編の「比翼連理な毎日」の「求漿得酒」をタイトルに書かせていただきました。洸様のリクエストにお応え出来ましたら幸いです。 (2022年5月3日 23時) (レス) id: 63ac262d52 (このIDを非表示/違反報告)
洸 - あの、リクエストしてよろしいでしょうか。酔っ払った夢主と五条さんの話が見たいです。気乗りしなければ見なかったことにしてください。 (2022年4月23日 19時) (レス) @page41 id: 2f1dccb094 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きょーや | 作成日時:2021年9月17日 1時