歪んだ愛でもいいじゃない

40 ページ40

もう本当にそこからは動画で見た通りというか、初めてだったから緊張しすぎてて快感を感じることもなくてただずっとどうしようって思ってた


それがコーイチさんにバレたのか途中

「……ちょっと待って。お前初めてじゃないよな？」


流石に慣れてる人は鋭いな……
でもここで処女ですなんて言ったら、死ぬほど恥ずかしい想いをして服を脱いだこととか全て無しになってただ気まずい関係になると思ってそれだけは嫌だと

「……違います。久しぶりではありますけど…」

声が震えるのを必死に抑えてそう答えた


それを聞いたコーイチさんは安心したのか、あぁそう。と言ってまた行為を続けた。




すごく痛かった。信じられないほど痛くてこれを快感を求めてやる人たちってドMなのかなとも思ったほどだった。


でもよく言われる血は出なかったことが不幸中の幸いだった。





コーイチさんは行為が終わったらすぐに着替えて、じゃあだかほな、だか忘れたけど何かを言って私の家を出た。



コーイチさんが去ったあとはなんとも言えない虚無感が残った。


さっきまでのことが事実だと証明するものは下腹部に感じる痛みだけで、彼がいた形跡は全く残っていない。






そうか。そうだよな。

これがセフレなんだ。本当にこういう行為をするためだけの関係なんだ。

これが現実だ。痛感した。


夕方近くになんでもいいから繋がっていたいなんて思ったことを死ぬほど後悔した


すごくこれは辛い…………



お互い快楽だけ求める関係だから成立するんだ。私は快感とかじゃなくて、コーイチさんの心が欲しいわけで…そういう人にセフレは向いていない…………


こんなに恥ずかしい行為をしてるのにそこに気持ちは発生していないことが苦しすぎた。





でもここまでやってしまったらもう引き返すことはできないと、この関係を続けるしかないと心のどこかで思っていたし、そのことに納得していた。

41→←39

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す