カロスの街を出、いざ行かん。 (ページ3)

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「へぇ、あれがワンパチか」

「あら、ウールーだって、かわいい〜！」

「ココガラだ〜！アーマーガアになるんだよね！」

カロスの達人たちも、ガラルでは初心者である。
初めて見るポケモン、文化、食べ物…

言われるがままについてきただけの2人も、初めてアサメタウンから旅立った時のようにきらきらと目を輝かせている。

一行は長い飛行機旅を終えてブラッシータウンから電車に乗り、ワイルドエリア駅で降りる。そこでしばらく散策してからエンジンシティへ向かう予定である。

「ガラルと言えばジムチャレンジのイメージが強いけど、この時期は期間外みたいだね」

「ロトム、ジムチャレンジって？」

『ガラル地方名物の一大行事で、カロスでいうジム巡りと同じようなものロト！詳しくまとめた資料もダウンロードしておくロト？』

「そうね、ホテルに着いたらゆっくり見たいしお願いできる？」

「セレナちゃん、スマホロトム使いこなしてるね」

"まあね"と笑ってカルムの開くパンフレットを覗き込むセレナ。

各々この旅のためにスマホロトムを新調したのだが、流石と言うべきか彼女は初日からしっかり扱いをマスターしている。

「オレはまだちょっと不慣れだな…」

困ったように笑ってスマホロトムをつつくカルム。
飲み込みの早い彼でも苦手なものがあるとは。
Aとセレナは顔を見合わせてくすくすと笑った。