No.9 ページ10
コニーが出て行った十数分後、
「……コニー！！？？」
ダイニングを掃除していたエマの叫び声が響き渡った。
その焦った様な声に、廊下の埃を掃いていた俺は何だ何だとひょっこりとダイニングを覗き込む。そこには、リトルバーニーを震えた手で抱き上げているエマがいた。
エマの大きな声に、ノーマンとギルダも近寄って来る。
「ど…どうしよう」
「____って、コニーもう行っちゃったよ？」
ギルダが眉を下げながら言った。
あんなに大事だって言ってたのにコニーの奴……。でも思い返してみると確かに出るとき持ってなかったなそういえば。くそ、どうにかして渡してやりたいけど……。
「でもないかも」
どうしよう、と焦っている俺たちにタオルを首に掛けたレイが冷静に口を挟んだ。
「さっき風呂場の窓から遠く門に灯りがついているのが見えた。見送りについて行ったママも戻ってきていないし、まだコニーは出発していないんだと思う」
くい、と顎で窓の外を示したレイ。
「今から行けば間に合う、か。」
ぽつりと呟く。だけど、この時間に施設から出るのも門に近づくのも規則違反。ママにバレたらきっとこってりしぼられるだろう。
でも、まぁ、
「届けてやろう」
「ノーマン」
こうなるんだろうけどな。
「本当はママに頼んで後から送ってもらうのが筋なんだろうけど、“コニーの気持ちを考えたら早い方がいい”＿＿＿だろ？」
「うん！」
どうやら決まった様だ。大きく頷いたエマに、ノーマンが悪戯っぽく笑った。
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ユウゴ - とても面白かったです！続きを早く読みたいです。楽しみに待ってます！ (2020年8月12日 21時) (
レス) id: 5f014d6a1f (このIDを非表示/違反報告)
雑食(プロフ) - ますださん» ありがとうこざいます！更新本当に遅くて申し訳ないです…… (2019年6月8日 21時) (レス) id: 9861b771f6 (このIDを非表示/違反報告)
ますだ - すごく面白かったです！更新楽しみにしてます！ (2019年5月29日 21時) (レス) id: 84a7c43b1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雑食 | 作成日時：2019年4月21日 18時
